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実家を二世帯住宅にリフォームするメリットと注意点

 
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高齢化、空き家問題。築年数が経過した実家をどうするか。このような問題で悩む方が増えました。

 

そして、親世代が高齢に入り、介護や介助が必要になったときどうするか。この問題にも悩んでいる人が増えてきています。

 

どちらもライフプランに影響を与える出来事です。そこで最近は、実家が古くなりすぎる前に、親世代の介護や介助が必要になる前に、実家を二世帯住宅へリフォームするというケースが検討されはじめています。

 

1: 実家を二世帯住宅にリフォームするとき困ること

実家を二世帯住宅にリフォームして暮らせると安心。このように考えておられる方も気になるのが次の2点ではないでしょうか。

 

(1)耐久性能

実家が立てられて10年前後なら、まだまだ気にならないでしょう。しかし、実家が築30年以上経過しているなら、リフォームしてからの耐久性能がどれくらいあるのか大変気になる部分のはず。

 

せっかくリフォームしたのに、しばらくすると耐久性が低かったため、結局は数年暮らしただけで建て直しというのでは困ります。

 

リフォームを検討されはじめたとき。具体的な話に進んだとき。必ず実家の耐久性に疑問を持ち、疑問を解消することから始めてください。

 

(2)老後の暮らし

実家を二世帯住宅へリフォームしたとして、気になるのが、どういうリフォームをすれば老後も安心なのか。

 

高齢化する親世代がスムーズにケガをすることなく暮らせる環境。いわゆる「バリアフリー」対策をどの程度まで行う必要があるのか。

 

間取りや廊下、キッチンやトイレ、浴室などの計画や設備の選択に影響を与えます。

 

正直なところ、実家を二世帯住宅へリフォームされる場合、「バリアフリー」を外して考えることはできません。

二世帯住宅へのリフォームでは「バリアフリー」はセットで考えるようにしてください。

 

2: リフォームを考えた場合に始めること

二世帯住宅へのリフォームを考え始めた方は、次のことを順番に行っていきましょう。

 

(1)事前調査

何をおいても、実家の耐久性能などを含めた「建物調査」を行いましょう。

 

建物の状態によって、見た目は同じようなリフォームでも費用に大きな違いが生まれます。特に住宅の躯体へ腐食やシリアリ被害などがあると、リフォームの前に大がかりな骨格の修繕が必要になります。

 

そうするとリフォーム費用も増加しますし、工事期間も長くなります。ということは、親世代の仮住まいの費用も必要ですし、想定よりも長い仮住まいによる環境の変化はストレス原因になる可能性も出てきます。

 

こうした不安要素の解決策を予め考えておかないといけませんから、必ず事前調査を行っていただきたいのです。

 

(2)バリアフリー

先ほどもふれましたが、実家を二世帯住宅へリフォームする場合「バリアフリー」を外すことはできません。

 

将来の介護や介助への対応。スムーズに生活できる工夫。

 

例えば、手すりやスロープの設置は必須と考えて良いポイントです。

 

また、日常の生活に車が必要な地域ですと、駐車スペースから玄関まで、できるだけ段差を少なくし、雨の日でも濡れにくいレイアウトや設備の設置を検討してください。

 

毎日のことですから、介助する人・される人、どちらも負担が少なくなるようなリフォームをベースに考えて頂きたいところです。

 

(3)税金関係

贈与税が発生することもあります。子供世帯としては突然の税金支払いに驚くことのないよう、事前に税金を含めた費用計画を出しておきましょう。

 

ご自身で難しい場合は、FPなどに相談されることで不安な部分を払拭することができます。

 

(4)断捨離

実家には、使わないモノがあるはずです。思い出の品と呼ぶこともできますが、二世帯住宅へリフォームするタイミングで断捨離してしまいましょう。

 

思い出の品ではありますが、使わないモノが増えたままでは快適な暮らしを続けることはできません。どうしても捨てられない場合は、トランクルームなどの利用を検討してください。

 

3: リフォームと建て替えの境界線

リフォームするか建て替えるか。判断するのが難しいところがあります。

 

(1)二世帯住宅へのリフォーム

実家の築年数が比較的浅い場合、リフォームの方が向いています。

 

また、予算を抑えたい場合もリフォームが向いています。ただし、先ほどもお話しましたが、住宅診断を行った上で決断してください。

 

いくら建て替えよりも予算が少なくて済むと言っても、骨格そのものを修繕しないといけない状態なら、当初の予算内で収まらない可能性が出てきます。

 

(2)二世帯住宅への建て替え

ひとつは実家の築年数がかなり経過し、住宅の骨格部分に不安がある場合、建て替えが向いています。

 

住宅診断によって劣化状態で見極めることができます。

 

ふたつ目は、二世帯住宅へのリフォームを考えたとき、実家の構造がリフォームに向いていない場合です。こういう場合、間取りを自由に決められる建て替えの方が向いています。

 

4: 知っておきたい二世帯住宅の特徴とメリット

二世帯住宅には、良く選ばれる2つのタイプがあります。

 

(1)完全分離タイプ

ひとつの住宅の中に、二世帯が別々に暮らしているイメージです。ハイツなどの賃貸物件をイメージしていただけるとわかりやすいと思います。

 

普段の生活では、親世帯と子供世帯はお互いのペースやライフスタイルで暮らします。玄関や浴室、トイレなども別々にあるため、自分たちの暮らしのペースを変える必要がありません。

 

完全分離タイプには、上下で分離するタイプと左右で分離するタイプがあります。比較的多いのが「上下分離」タイプです。

 

上の部分に子供世帯、下の部分に親世帯が暮らすパターンが多いです。

 

距離的に近いのでお互いに安心しつつ、普段の生活には干渉されにくいため、ストレスがもっとも少なく暮らせるタイプです。

 

(2)部分共有タイプ

どの部分を共有するのかはご家族で検討する必要があります。

 

一般的には、リビングを共有されることが多いです。

 

反対に

  • 玄関
  • 浴室
  • トイレ
  • 洗面
  • キッチン

 

こういった部分は、お互いの世帯によって価値観が違いますので、分離できるなら分離しておくほうが暮らしやすくなります。

 

5: 大きな注意点は「人間関係」と「支払い」

二世帯住宅へリフォームして暮らす場合、大きな注意点は

 

  • 人間関係
  • 費用の支払い

 

この2つです。

 

人間関係は親世帯と子供世帯との間に発生しやすい問題です。お互い価値観が違っていますので、トラブルの原因になることがあります。お互い親子ではありますが、価値観が違うことを認めた上での「お付き合い」を意識することが大切です。

 

もうひとつ、費用の支払いも注意しておくポイントです。

 

リフォームにしても建て替えにしても、工事の費用をどのように負担するのかを最初にきちんと決めておきましょう。

 

親だから払ってくれるだろう」「子供だから払うはず

 

こういう曖昧な状態ですと、後から親子間で金銭問題に発展しやすくなります。負担の比率を予算計画のときに踏まえておきたい事柄です。

 

6: まとめ

実家を二世帯住宅へリフォームしたいと考えておられるのなら、今回お話いたしました内容を踏まえて検討を進めてください。

 

まずはリフォームできるのかどうかが決まる「住宅診断」を行いましょう。住宅の状態がわからないままでは、どうするのが良い方法なのかを具体的に考えることはできません。

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