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60代だから考えたいリフォームの基本とは?

 
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60代というと、子育ても終わり仕事も落ち着き、これまでのライフスタイルが変化する時期だと言えますね。

 

同時に体にも少しずつ変化が訪れ、50代では気にならなかった暮らしが「もう少し○○だったら」と感じることが増えてくることでしょう。

 

そこで今回は、これから60代を迎える方へ、おすすめのリフォームの基本についてお話していきたいと思います。

 

1: 60代リフォームに大切なのはユニバーサルデザイン

60代の方がリフォームを検討されるとき、知っておいていただきたいのが「ユニバーサルデザイン」です。

 

(1)知っておきたいユニバーサルデザインの原則とは

ユニバーサルデザインという言葉をお聞きになったことがあるかもしれません。

 

ユニバーサルデザインとは、次の5つの特長を備えた考え方です。

 

[1]動きがラク

毎日使う部分、例えば

 

  • 洗面所
  • 台所
  • トイレ
  • 浴室

 

一般的には「水回り」と呼ばれる部分。これらの場所は使用頻度が高いため、ちょっとした使いづらさが後々響いてきます。

 

例えば使うときの姿勢。前屈みにならないと使いづらいようになっていると、年齢を重ねる度に使いづらくなります。

 

また、無理な姿勢で使うことが日常的になると、カラダへの負担も大きくなり、姿勢の歪みから体調不良を起こす原因にもなりかねません。

 

[2]操作が簡単

ガスコンロやIHコンロ、電子レンジや電気ポットなど毎日使う機器があると思います。

 

こうした機器の操作が複雑だったり、液晶部分が見えづらかったりすると、地味にストレスが溜まります。

 

また、操作や表示内容がわかりづらいことで間違った使い方をしてしまう危険性も出てきます。

 

簡単でわかりやすいものがユニバーサルデザインです。

 

[3]カラダの変化に合わせた設備

60代になると、少しずつカラダに変化が出てきます。立っている姿勢も変わってきますから、これまでの手洗いでは使いづらいこともあるでしょう。

カラダの変化は誰にでも起こってくることです。今のあなたのカラダや少し未来のカラダの変化を予想して、ラクに使える設備を選びましょう。

 

[4]温度や明るさへの対応

年齢を重ねると誰でも感じるのが次の2つでしょう。

 

  • 温度変化に対応しづらい
  • 明るくないと字が見えない

 

温度変化が激しい、トイレや浴室にはヒートショック防止のためにも暖房機の設置を検討しましょう。

 

字を読むことが多い部屋では、明るめな照明を選ぶのも効果的です。

 

[5]けがや事故の防止

段差や滑り止めなど、家の中で起こる事故を防ぐことも考えておきましょう。

 

このようなポイントを満たしているのがユニバーサルデザインの特長です。家の中をすべてユニバーサルデザインにするのは難しいかもしれませんが、日常的によく使う場所や事故を起こしやすい場所へは、積極的に採用していただきたいと思います。

 

(2)60代リフォームで気をつけたいこと

続いて60代からのリフォームで気をつけたいことをお話します。

 

[1]水回りは広めに

トイレや浴室、キッチンなどもそうですが、少し広めの空間を考えておきましょう。

可能なら、車いすや歩行器を使ってもラクラク使えるような空間が理想的です。

 

[2]フラットな床

部屋の境目をフラットにしておくと、歩くときや車いすを使うときに便利です。

また、動きやすい床にしておくことで、カラダを自然と動かしますので運動不足の解消にも役立つでしょう。

 

[3]寝室の近くにトイレ

年齢を重ねると、就寝後にトイレへ行きたくなることが増えてしまいます。そこで、寝室の近くにトイレを設置しておきましょう。

 

[4]間取りを単純化

短い距離で動きやすい動線を採用しておきましょう。

理想的なのは、

玄関 → 水回り、寝室 → 居間 → 庭

という流れです。

 

2: 家の中の事故防止を考えよう

家の中での事故は意外に多いもの。そこで前もって事故防止をリフォームで対策しておきましょう。

 

(1)手すりの設置を考えよう

60代になられた「今」は手すりなんて必要ないと思われているはずです。しかし、あと10年くらいすると、手すりがあると安心になると思います。

 

そこで、今すぐ手すりを取り付ける必要はありませんが、将来に手すりを取り付けられるよう、壁の内側へ「取り付けの土台」を入れておくのが理想的です。

 

(2)段差解消を考えよう

部屋と部屋の段差。

トイレの段差。

浴室の段差。

 

住宅には様々な段差があります。今はまだ「小さな段差」なので問題ないと考えておられるはず。

 

でも、手すりと同じで10年くらい経過すると、小さな段差に足がひっかかり転倒しそうになることが増えてきます。

 

家の中での転倒は、机や棚などにカラダの一部をぶつける確率が高く、思っているよりも大きなケガになることもあります。

 

リフォームのタイミングで「できるだけフラット」にすることも検討しておきましょう。

 

(3)断熱性能も考えよう

温度変化は年齢と共につらくなります。

 

そのため、リフォームのタイミングで断熱性能を高めておくのも効果的です。

 

住宅全体の断熱性能を高めるのが難しい場合なら、

 

  • 浴室
  • トイレ

 

この2つだけでも暖房設備を設置し、冬に起こりやすいヒートショックの防止を考えておきましょう。

 

3: 60代だから考えたい快適な暮らしスタイル

60代のリフォームには、安全対策以外にも快適な暮らしを続けるための工夫が必要です。

 

(1)好きなものを身の回りに

これまでは難しかった「憧れ」の空間を作ってみましょう。

 

好きなデザインの照明、飾り棚、モダンなインテリアなどを採用することで、暮らしが豊かに変化します。

 

(2)素材を重視

リフォームで使う材料(素材)は、できるだけ妥協しないのがおすすめです。

 

というのも、素材は部屋での居心地に影響するから。部屋にいる時間が増える60代だからこそ、心から納得し気持ちよさで満たされる空間を作ってください。

 

(3)気温の変化を最小限に

先ほども出てきていますが、気温の変化を最小限にする工夫を取り入れましょう。

 

それくらい温度変化はカラダにこたえますし、場合によっては体調不良の原因にもなりかねません。

 

(4)暮らしを豊かに

暮らしを豊かにするリフォームで大切なのは、あなたの暮らしをどんな風にするかで決まります。

 

  • 趣味を重視
  • ゆったりとした暮らし重視
  • 自宅でレッスン

 

できるだけ具体的に「今後の暮らし」をイメージすることで、豊かな暮らしに必要なリフォームが見えてきます。

 

4: 二世帯同居リフォームも考えてみましょう

60代を迎えた方の中には、このタイミングで二世帯同居のためのリフォームを検討される人もいます。

 

お子さん世帯と親世帯が、ひとつ屋根の下で暮らすことで、お互いに安心感が増すというメリットを感じることができるでしょう。

 

二世帯同居のリフォームには、次の3つの間取りがあります。

 

  • 完全共有
  • 部分共有
  • 完全分離

二世帯リフォームについてはコチラをご覧ください。

 

お互いのライフスタイルや価値観に合わせて選ぶことができますので、二世帯へのリフォームも検討の一つに入れてみられてはいかがでしょうか。

 

5: まとめ

60代はリフォームに最適なタイミングです。自分たちの理想の暮らしを実現し、これからの快適な暮らしを準備するためにも最適だと言えます。

 

後10年してからリフォームするとなると、身体的にもかなり重荷になりますので、やはり60代こそがベストタイミングなのだと私は思います。

 

自分らしい豊かな暮らしを手に入れたいのなら、60代になられた今こそ具体的なリフォームを検討されてみてはいかがでしょうか。

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