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壁に窓を作る(窓の増設)リフォームの注意点とは

 
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リフォームを考えるタイミングとして多いのは次の2つです。

 

  • 劣化が進んだので修繕のためにリフォームする
  • 生活スタイルが変化したのでリフォームする

 

今回お話する窓の増設リフォームは、2つ目の「生活スタイルの変化」によるリフォームを検討されている方向けの話です。

 

増設の際に注意しておきたいこと。メリットやデメリット。場合によっては窓の増設が難しいところもあると思います。そういう場合、既存の窓をリフォームすることで生活スタイルに合ったリフォームにすることもできます。

 

それでは、お話していきます。

 

1: 壁に窓を作る(窓の増設)リフォームの注意点

壁の部分に窓を作る。窓の増設ですが、見た感じだけだと簡単にできそうに思えます。

 

壁をくりぬいて窓を入れるだけでOK。こんな風に感じている人もいらっしゃいます。しかし、窓の増設リフォームは注意しておかないといけないことがあります。

 

(1)窓を作れない場所があります

壁の部分ならどこでも窓を作れるのかというと、作れない部分があることをご理解ください。

 

一般的な戸建て住宅の場合、建物の強度を高めるために「筋交い」と呼ばれる部分を設けています。

 

筋交いとは、柱と柱の間に、斜めに取り付けられた木材のことです。イメージしていただけるとわかりますが、この斜めの木材を取り除いて窓にすると、柱がぐらぐらしてしまいます。

 

住宅の構造上、筋交いは

 

  • 撤去
  • 破壊
  • 移動

 

これらを行うことができません。

 

いくら窓を増設したいと思っても、筋交い部分だと難しくなります。

 

事前に住宅の設計図を見て確認しておきましょう。

 

(2)窓の大きさには注意

窓が大きいとうれしくなります。気分も楽しくなります。

 

だからと言って、窓の増設を行うとき大きすぎる窓を作るのはいけません。窓を作るということは、壁の部分が減ることになりますので、耐震性に問題が出てしまう原因になりやすいのです。

 

新築で大きな窓を作る場合は、窓の大きさに合わせて耐震性能を向上させるために、太い柱や太い梁を使いますので問題ありません。しかし、後から窓を増設する場合、柱や梁を交換することは難しいので、根本的な耐震性能を維持できないのです。

 

(3)同時にやりたい結露対策

窓の増設を考えるとき、窓だけを増やすことに意識を集めると、後から困ったことになります。

 

というのも、窓が増えると結露が発生しやすいからです。

 

結露の発生が増えると、どうしてもカビが発生しやすくなり、家や人に良い影響をもたらすことはありません。

 

必ずと言っても良いと思いますが、結露対策を同時に考えるようにしてください。

 

(4)家具の行き場を考えよう

壁を窓に変える。すると、壁際に置いていた家具の行き場が。。。

 

困った状態になります。窓の増設を考えるときには、増設しようと考えている場所の周辺に設置されている家具やインテリアの行き場を見つけておきましょう。

 

(5)明るさと日光対策

窓を増設すると、日光が今までよりも多く入ってきますので明るくなります。これは大変良いことです。

 

しかし、明るくなるということは同時に直射日光が入ってきていることになりますので、紫外線や室内温度上昇に影響することは間違いありません。

 

この2つのバランスが難しいところです。光の量はそのまま、紫外線だけを減らす。こういう窓もあります。

 

窓のことだけではなく、ガラスやサッシの性能も一緒に考えておきましょう。

 

(6)窓周辺の断熱対策

断熱材を入れてある壁の部分に窓を増設する場合ですが、増設した窓枠と壁の中の断熱材の間に「隙間」が出来ないように施工してもらうことを徹底してください。

 

ここで手を抜かれると、室内と室外の温度差が大きくなります。すると結露が発生しやすくなります。

 

2: 窓を増設するメリットとデメリット

窓を増設すると、次のようなメリットとデメリットが生まれます。どちらがあなたにとって意味があるのか、検討するときの参考にしてください。

 

(1)開放感

窓を増設すると、間違いなく室内での開放感が増します。

 

視界が開け、気持ちも明るくなります。

 

また、窓があることで、部屋の広さが実際よりも広く感じられる効果もあります。

 

(2)明るくなる

入ってくる光の量が増えますので明るくなります。

 

日中ですと、電気をつける必要がないこともあります。

 

なにより、お部屋の中が明るいと気持ちも明るくなれます。

 

(3)通気性が向上

窓が多いと通気性が向上します。窓同士を対角線上に作ることができると、風の通り道として最適な状態を保てます。

 

空気の入れ替えは気分をリフレッシュしてくれます。

 

(4)気温の影響

窓は建物の内と外を隔てている部分です。壁と同じ役割なのですが、壁のように室内の熱を保つことができません。

 

内と外で熱の移動がガラスやサッシを通して活発に行われてしまいます。そのため気温の影響を受けやすく、空調効果の低下を招く原因になります。

 

(5)結露

窓が増えると結露が起こりやすくなります。ガラスやサッシの性能によって結露発生を抑えられる製品がありますので一緒に検討するようにしてください。

 

3: 窓の増設費用相場と工期について

窓の増設は住宅の構造、窓の大きさ、ガラスやサッシのグレード。これらの内容で変わってきます。

 

一般的な窓の増設ですと、次のような相場になります。

 

  • リビングに小窓を増設:15万円~20万円
  • リビングに大きな窓を増設:25万円~40万円
  • キッチンに小窓を増設:25万円~35万円

 

工事期間は、1週間程度で終わることが多いです。

 

なかなか相場がわかりづらいリフォームなので、複数のリフォーム業者に見積もりをしてもらってください。

 

複数の業者へ見積もりを依頼するときですが、全ての業者へ「同じリフォーム要件」で伝えることが大切です。

 

業者によって要望(窓の位置や大きさ、性能やグレードなど)を変えると、見積もり内容が変わってきますので比較することができず相場を知ることができません。

 

4: 窓の増設が難しい場合は既存窓のリフォームが効果的

窓を増設したいけれど、壁をくり抜いて窓にするのが難しい場合、既存の窓をリフォームすることで、あなたが欲しい効果を手にすることができます。

 

(1)内窓設置

音の問題。日光の問題、結露の問題。こうした問題を解決したいのなら、既存の窓の内側にもうひとつ窓を設置する「内窓」リフォームがおすすめです。

 

お部屋の面積は若干狭くなりますが、窓から起こる問題を解決できます。特に音の問題に関しては効果が高いです。

 

(2)高機能性の窓

内窓の設置ではなく、ガラスやサッシを高機能なものにリフォームすることで、あなたが欲しい効果を手に入れることもできます。

 

  • ペアガラス
  • トリプルガラス
  • Low-Eガラス
  • 樹脂製サッシ

 

こうした高機能な製品がありますので、あなたが欲しい性能を持ったものにリフォームしてみることが可能です。

 

5: まとめ

壁に窓を作る場合、まずはお家の設計図を広げてみましょう。筋交い部分かどうかをチェックすることが必要です。

 

筋交い部分でなかったなら、窓の大きさや性能をある程度決めた上で業者へ相談してください。

 

住宅のリフォームで窓は忘れられやすい部分ですが、快適さを左右する部分なのでじっくりと検討していただきたいと思います。

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