2階にトイレを増設するメリットや注意点を紹介
1階の玄関近くにトイレはあるけれど、2階の部屋からそこまで行くのが、足が痛くて最近辛い。
夜中にトイレへ行きたくなることが増えた。でも、2階から階段を降りるのが怖い。
こういう悩み、年齢を重ねると出てきます。そこで検討して頂きたいのが、2階にトイレを増設するリフォームです。
2階にトイレがあると「もうちょっとガマン」などのストレスを軽減できます。
Contents
1: 2階にトイレを増設する場所3つ
2階にトイレを増設する場合、具体的には3つの場所で検討することになります。
(1)廊下や階段横に増設
2階の廊下や階段横に空間があるのなら、そのスペースへ増設することができます。
この方法は、もっとも簡単に増設できるパターンですが、反対に何もなかった廊下や階段横にトイレが出来てしまうので、外から見た時に違和感を覚えることもあります。
2階なので、自分たちが気にならなければ、お客様が2階へ上がってくることはありませんので問題にはなりにくいです。
(2)部屋の中に増設
2階の居間。2階の押し入れや物入れスペース。こういう場所をリフォームしてトイレにすることもできます。
このパターンで良いのは、すでにあった部屋の中へトイレを増設しますので、外から見た時の違和感がありません。
また、高齢者の方の場合なら、自分の寝室の中にトイレを増設すると夜中のトイレも楽に行けるようになります。
部屋の中に増設する場合ですが、注意しておきたいのは次の2点。
- 防音性能
- 防臭機能
この2つを備えた空間、トイレの設備にしておくことです。
(3)増築して増設
間取りの関係で、今のままでは増設できない。そういう場合は、トイレ用に間取りを拡張することになります。
寝室などの横を増築してトイレの空間を作り出す方法です。
増築できる面積は、お住まいの状態や建ぺい率などによって変化しますので、一概に「広くできます」とは言えません。
ただ、二畳分増築できると、かなり広々としたトイレを作ることができます。反対に、それ以下の増築しかできない場合は、あえて増築するよりも他の方法を検討した方が使い勝手も費用もメリットが多くなります。
2: トイレの増設場所に合わせた扉の選び方
トイレを増設するとき、気にして選んでほしいのが「扉」の種類です。
扉によってトイレの快適さは変わります。
(1)引き戸が使いやすいケース
2階のトイレにおすすめなのが引き戸です。
引き戸は、ドアを空ける時の空間が必要ありません。そのため、トイレの内側を最大限使うことができます。
また、トイレの中で万が一倒れてしまっても、引き戸なら倒れた人で扉が開かなくなることもありません。
(2)内開き戸が使いやすいケース
トイレの内側へ扉が開くケースです。
内開きはトイレに入りやすいのですが、出る時は手前に引くことになり、後ろへ一歩下がる必要が出てきます。
どちらが面倒に感じるかによって、選んで頂くのが良いかと思います。
内開きで注意しておきたいのは、トイレの内側の面積が狭くなることでしょう。扉が開いたとき、内側へ動きますので、その分は使えなくなります。
そして、もう一つ注意しておきたいのが、万が一トイレの中で倒れた場合。外から扉を開けようとしても、倒れた人で扉が固定されてしまい開かなくなります。
(3)外開き戸が使いやすいケース
トイレの外側へ開く扉です。
トイレの面積が狭い場合におすすめです。
外開きでの注意点は、階段の近くにトイレがある場合ですと、トイレから出た時に足元が見えづらく階段から転落してしまうリスクが高くなることでしょう。
反面、内開きとは違い、トイレの中で倒れた場合でも外から簡単に救出することができます。
トイレの扉でおすすめなのは「引き戸」タイプです。その次におすすめなのは、階段近くにトイレを増設しないのなら「外開き」タイプです。
3: 2階にトイレがあるメリットと注意点
2階にトイレを増設すると、次のようなメリットがあります。また注意点も出てきます。
(1)夜中のトイレも楽に行ける
これはメリットです。夜中に2回、3回とトイレのために目を覚まされることがあるのなら、寝室から近い場所にトイレがあると大変便利です。
特に寒い季節ですと、トイレのために1階の玄関近くまで行って戻った頃には、寒さで目が冴えてしまって眠れないこともあります。
こういうのは、経験していない人には理解してもらえませんが、かなりストレスになります。
上質な眠りを続けるためには、ストレスなくトイレへ行けるのはメリットだと言えます。
(2)朝のトイレ渋滞を解消できる
二世帯住宅にお住まいの場合に起こりやすい「朝のトイレの渋滞」。
2階にもトイレがあると、分散して使えますので渋滞の緩和にも役立ちます。
これも2階へトイレを増設するメリットだと言えますね。
(3)来客の時も気にせず使える
1階にお客様がいらっしゃっている。しばらくはいらっしゃるようだ。
こういう場合、自分の家なのですが、何となく1階のトイレへ行きづらいもの。しかし2階にトイレがあると、気兼ねなく、ガマンせずに使えます。
特に女性の方は、ガマンを続けると膀胱炎になりやすいとも言われていますので、頻繁にお客様が来られるお家にとってはメリットになります。
(4)増設場所によっては転落の危険も
これは注意点です。
2階のトイレを増設するとき、階段の近くにすると転落の危険が高くなります。できるだけ階段の近くは避けるようにしておきましょう。
どうしても場所が階段横しかない場合は、階段へ転落しないように防止策も一緒にリフォームに組み入れておくと安心です。
(5)排水の音が気になる
意外に気になるのが排水音。
水が流れる音だけではなく、下の部屋へ排水音が響いてしまうこともあります。
排水音をゼロにすることは大変難しいため、給排水の配管を工夫して響かないようにレイアウトするか、響いても問題にならない場所へ通すようにしましょう。
ここはリフォーム業者の腕の見せ所でもあります。必ず業者へ排水と給水の音に関しては相談してください。
(6)既存の配管では増設できないことも
2階にトイレを設置したい。でも、今の配管では設置できない。
こういうケースもあります。まずは、リフォーム業者へ相談して、お家の状態を見てもらいましょう。
どういう方法ならできるのか。他に方法はないのか。専門家のアドバイスをもらってから具体的に検討しても遅くありません。
4: トイレ増設で気になる費用と工事期間の目安
トイレの増設で気になる費用と工期についてお話します。
(1)費用目安
費用に関しては、次の2点で変わってきます。
- 配管しやすい
- トイレのグレード
配管しやすく、トイレのグレードがベーシックなら、50万円~80万円。
配管が難しい場合なら、70万円~90万円。
これが目安です。後はトイレのグレードをアップすれば、比例して費用も高くなっていきます。
(2)工事期間の目安
配管のつなぎやすさに関係していきます。つなぎやすい場合ですと、7日くらいで増設できることが多いです。
一緒に、バリアフリー化なども行うと工期が少し延長されることもあります。
工事期間は配管次第と言えます。
5: まとめ
2階にトイレを増設すると便利になります。ただし、どのお家でも増設できるとは言えないのも事実です。
そこで、2階にトイレが欲しいなと考えておられるのなら、まずはリフォーム業者へ相談してみてください。
今のお家で増設できるのかどうか。ここを知らないと具体的な費用や工期を見積もって検討することもできません。