二世帯住宅を一世帯にリフォームできる?注意点とやっておきたい工事を解説
二世帯住宅にお住まいの方で悩ましいのが、親御さんの死後に二世帯住宅をどうするのかではないでしょうか。
二世帯であることを武器に、完全に分割して別の住まいとし、賃貸物件にすることもできますが、そうなると知らない人が身近に住むことになるため落ち着かない方もいらっしゃいます。
また、賃貸物件にすることで資産運用にはなりますが、借主からのクレームなどに対応するのが面倒に感じてしまう。そんな方もいらっしゃって当然だと思います。
そこで二世帯住宅の方に考えてもらいたいのが、あなたが今まさに検索された「一世帯にリフォームできないか」ということです。
Contents
1: 二世帯住宅を一世帯住宅にできる?
結論から申し上げますと、二世帯住宅を一世帯住宅へリフォームすることは可能です。
それぞれの二世帯住宅のタイプ別に見ていきます。
(1)完全分離タイプからリフォーム
完全分離タイプの二世帯住宅は、内部の共有スペースがありません。玄関から別々になっています。
そのため、二世帯が暮らしているときはストレスも少なくなり、理想的な住居環境になっています。
しかし、このような二世帯住宅を一世帯住宅へリフォームしようとすると、いっぽうの世帯の設備や間取りが無駄になってしまいます。
ですから完全分離タイプの二世帯住宅の場合、必ずといっても良いくらい間取り変更が必要になります。間取り変更をしないと無駄な部屋が存在したままになるため、住宅全体を有効活用できません。
費用の相場的には、住宅の広さによっても変わりますが概ね「1000万円~1500万円」は必要になることが多いです。
間取り変更だけに絞ってリフォームを行った場合でも、500万円前後は予算として考えて頂きたいところです。
(2)部分共有タイプからリフォーム
部分共有タイプの場合、どの部分を共有していたのかによって一世帯住宅へのリフォーム内容が変わってきます。
考え方としては、間取り変更が必要になるのですが完全分離タイプとは違い、壁の撤去による間取り変更工事がメインになります。
そのため、仮に水回りを共有していた場合なら、水回りの劣化具合を確認したあと、使わなくなったリビングや寝室の壁を撤去し、別の部屋として広く使えるようにするだけで最低限の工事ができます。
予算としては、設備撤去だけで終われれば100万円くらいから。壁の撤去によって間取り変更する場合なら、300万円前後。このあたりから予算を考えてみてください。
(3)完全同居タイプからリフォーム
完全同居タイプの場合ですが、大がかりなリフォームをする必要はありません。
リフォームするのは、使わなくなった寝室をどうするのかだけです。
一般的には、壁を撤去して隣接する部屋と繋げて広くするのが使いやすいです。
完全同居タイプからのリフォームは、間取り変更によって部屋数を減らすように考えてください。
そうすると、一部屋あたりの空間を広く保つことができて快適になります。
2: 二世帯住宅を一世帯住宅にリフォームするときの注意点
二世帯住宅を一世帯住宅にリフォームするときの注意点をお話します。
(1)間取り
完全分離タイプであっても、部分共有タイプであっても、完全同居タイプであっても、どのタイプでも「間取り変更」は多かれ少なかれ必要です。
もし、二世帯住宅を一世帯住宅へリフォームするとき、間取り変更を全く行わないままにすると、大変使い勝手が悪くなってしまいます。
特に使わなくなった部屋が「開かずの間」のようになってしまい、限られた住宅の空間がもったいないままになってしまいます。
(2)使いやすさ
これからのライフプランを考えてみてください。
今後、家族構成が変わらないのなら、部屋を広く取るようにすると使いやすくなります。
家族構成が変化する予定があるのなら、防音性を高めたリフォームを検討してください。また、光熱費も家族が増えると比例して増えますので、断熱性なども考慮しておくことが必要です。
(3)空いたスペースの使いみち
二世帯住宅を一世帯住宅へリフォームする場合、必ず考えてもらいたいのは「空いた部屋のスペースの使いみち」です。
隣の部屋と繋げることで使いみちがあるのか。書斎など個人の部屋にした方が良いのか、ライフスタイルをベースに考える必要があります。
一番やってはいけないのが、空いた部屋を「空いたまま」にしておくこと。知らない間に、今後誰も使わないモノの収納庫になってしまう可能性が非常に高いです。
3: 一世帯住宅へリフォームするならやっておきたい工事
ここからお話することは、一世帯住宅へリフォームするときにやっておいてほしい内容です。
(1)LDK
できれば、水回りは一階にまとめておきたいですね。その方が給水と排水の工事費用やメンテナンス費用が少なくてすみます。
そして、水回りを一階にまとめるのと一緒に、LDKも一階にまとめましょう。そして他の部屋は二階へ移動。こうすることでLDKが広くなります。
(2)個室
一階に水回りとLDKをまとめることで、二階部分が広くなります。そこで、広くなった二階にプライベートルームを作れます。
プライベートルームを作った後に、部屋が余っている(間取りに余裕がある)場合、ゲストルームを確保すると便利です。
(3)段差をなくす
一世帯住宅へリフォームするとき、間取り変更が伴います。ですから一緒にバリアフリー対策をしておきましょう。
できるだけ部屋と部屋の段差をなくすように工夫しておきます。
バリアフリーは高齢者だけのものではありません。妊婦さんにも必要ですし、腰痛をお持ちの方や足腰に不安のある方にもおすすめです。
(4)対面キッチン
家族とのコミュニケーション、お家での料理教室。このような夢をお持ちの方は対面キッチンにできないか検討してください。
会話を楽しみながら調理できます。
4: まとめ
二世帯住宅を一世帯住宅にリフォームすることは可能です。ただし、間取り変更は必要になります。
間取り変更をしないまま一世帯住宅にリフォームすると、無駄な空間が出来てしまいますし、生活の快適さが変わらないままになります。これではせっかくリフォームするのにもったいないです。
間取り変更には、壁の撤去もあれば、水回りの移動など大きな変更もあります。どのような間取り変更が最適なのか、ぜひ二世帯住宅からのリフォームを得意としている業者へ相談してください。
信頼できる業者選びのポイントは、二世帯住宅へのリフォームも、一世帯住宅へのリフォームも、両方をわかっているところです。