二世帯住宅へリノベーション!失敗しないポイントとやっておくべきこと
実家の戸建てを2家族分の住居に変身させたい。
このような検討は、親世帯も子供世帯も安心して暮らせる我が家を手に入れることにつながります。
特に経済的な不安や将来の見通しが立ちづらいようなときには、お互いが「いざというとき」すぐに助け合えるような状態で、できるだけ無駄を省いた暮らしをすることで、別々に暮らすことで余計な生活費となっている部分を抑えることもできるでしょう。
今回は、こういった未来への不安を解消する方法の一つでもある「二世帯住宅」へのリノベーションについてご紹介していきます。
Contents
1: 二世帯住宅へのリノベーションとは
二世帯住宅のへのリノベーションというと「リフォームとは違うの?」と感じられる方もいらっしゃいます。
厳密には「リノベーション=現状を変化させる」、「リフォーム=現状を回復する」というような意味になりますが、ほとんどの場合は同じようにとらえてもらっても問題ありません。
あえて申し上げるなら、リノベーションという言葉の方が、「今よりも良くする」という意味が含まれている気はしますね。
このような言葉の定義はあるのですが、おおむね同じように思ってもらっていいです。そして今回の記事では「リノベーション」という言葉を使ってお話していきたいと思います。
さて、二世帯住宅を検討したとき、どうしてリノベーションがいいのかというと、一般的には今の住宅を解体工事して二世帯住宅へ建て替えるよりも費用が抑えられる傾向にあるというメリットがあります。
さらに、小さなリフォームを無理に行うよりも、2家族の生活状態を考えながら、新しい生活動線を意識してリノベーションした方がお互い暮らしやすいというメリットもあります。
さらに、こういったリノベーションをきちんと行うことで、次のようなメリットも出てきます。
(1)お子さんのサポート
子供世帯が共働きの場合、ご両親だけでは子育てが大変であることも多いです。そういったケースで、親世帯が近くにいることで簡単にサポートしてもらえますので、安心しながら余裕を持った子育てができるでしょう。
(2)介助のサポート
親世帯にとって買い物や大きなものを移動させることは大変な苦労になっています。
お若い方ならたいしたことではないかもしれませんが、誰しも年齢を重ねることで身体にも衰えが少なからず出てくるものです。
こういったとき、いつも必要ではないけれど、近くに子供世帯が居ると大変安心できますね。頼れる身近な家族が居ることで、ケガや腰痛などのリスクも減っていくはずです。
(3)介護のサポート
身体が動きにくくなった。一人で外出が難しい。買い物へいくのも大仕事。
親世帯がこういった状況になったとき、介護が必要になることが大半です。しかし、離れた場所で子供世帯が暮らしているとすると、
- 親世帯は結構不安
- 子供世帯も不安
- 週末に子供世帯が実家へ様子を見に行くのもサポートにいくのも時間と費用がかかって負担
となり、どちらにとっても不安と負担がのしかかってきます。
こういったケースでも、二世帯住宅なら、いざというときにすぐサポートができます。
(4)経済的な不安
親世帯にも、子供世帯にも経済的な不安があるでしょう。
親世帯にとっては、年金は今後どうなるのか、医療費はどうなるのか。
子供世帯にとっては、新築を購入しても返済できるのか、勤めている会社は大丈夫なのか、収入が減ることはないのか。
こういった経済的不安も二世帯住宅を検討し、お互いに協力しあうことで負担が少なくなり解決することもできるでしょう。
このように、高齢化と経済的な不安の両方を二世帯住宅へのリノベーションで解決できるなら、今のタイミングだからこそ、しっかりと検討してみる価値があると思います。
2: 二世帯住宅へのリノベーションでやっておくべきこと
検討に入ったとき、やっておくべきことがあります。
- 価値観の違いを理解しあう
- 家事の負担を軽減する
- 介護についての負担を考える
- 小さなお子さんのサポートを考える
言うなれば、お互いの暮らしを尊重するために、
- うやむやにする
- どちらかがガマンする
- 一方の意見だけを通す
というようなことをしては上手くいかないということです。
1家族だけのリノベーションやリフォームよりも、話し合いに時間が必要になるでしょう。しかし、それで良いと私は思っています。
最初に時間をかけて検討し、お互いの価値観を理解しておくことが後々になっても納得して暮らしていけるポイントだと思うからです。
すぐに間取りや暮らし方を決めるのではなく(やりたくなりますが)、価値観という目では見えづらいことから共有していってもらいたいのです。
3: 二世帯住宅へリノベーションするとき忘れちゃいけないポイント
価値観が理解できたら、次のポイントを検討していきましょう。
(1)間取り
二世帯住宅には、次の3つの間取りがあります。
- 完全分離型
- 部分共有型
- 完全同居型
言葉からもイメージできると思いますが、完全分離型は玄関やキッチン、浴室やトイレなど、すべてを別々にしたタイプです。
プライバシーや生活リズムを守りやすいため、おすすめのタイプです。
部分共有型は、基本的には完全分離型なのですが、お互いが納得した上で一部分だけを共有するタイプです。
例えば、
- 玄関
- リビング
- キッチン
- トイレ
- 浴室
こういった部分のどこかを共有することが多いです。
最後の完全同居型は、寝室や自分たちの部屋以外は共有するタイプです。
大家族での暮らしや、にぎやかな暮らしが好きな方におすすめです。
(2)登記や名義
二世帯住宅にする場合、住宅の登記や名義を誰にするのかきちんと決めて手続きをしておきましょう。
曖昧なまま進めると、ローンや税金に影響してきます。
司法書士さんの得意な分野なので、相談されることをおすすめします。
(3)ローンや税金
ローンを活用するのかどうかも検討しましょう。
ローンを活用する場合は、誰の名義でローンを行うのか、返済は誰がどれくらいするのかも最初に計画しておくことが大切です。
また、税金に関しても名義によって変化しますので、税理士さんへ相談しておきましょう。
4: 二世帯住宅で失敗しないために知っておきたいこと
失敗しないために知っておきたいことがあります。
それは「プライバシー」についてです。
間取りの部分でもお話しましたが、ここが失敗の原因になることが多いのです。
お互いに生活リズムも違いますし、ライフスタイルも違っています。
そのため、行動時間や就寝時間にも違いが出てきます。
また、エアコンやシャワーの使い方、使う時間帯も違いますので、こういった細かな部分で「納得できない」ということも起こります。
ですから、最初からこういった違いを話し合い理解しておくことが大切ですし、間取りを考える場合にも、
- 玄関
- 浴室
- トイレ
などは、完全分離型の場合でも隣同士にせず、離れた場所にしておくことで回避することができます。
また、完全分離型で一階と二階に分かれて暮らす場合、
一階の寝室の上には、
- 子供部屋を作らない
- 浴室を作らない
という工夫をしておくと、お互いに気を使うことも減ってきます。
「自分だったらどうだろう」という視点で検討してもらうと、気持ちに余裕を持てる二世帯住宅になっていきます。
5: まとめ
二世帯住宅へのリノベーションは、家族間で起こる不安を解消する方法のひとつだと言えます。
でも、どちらか一方だけのメリットで話を進めてはいけません。
どちらも「家族」という集団なのですから、どちらにとってもメリットがないと上手くいくはずがないのです。
しっかりと話し合って検討してください。
もし、どういった部分を話し合えばいいのかわかりづらい。自分たちだけでは上手く伝えづらいという場合には、二世帯住宅専門のアップクラフトへご相談ください。
これまでの経験から、あなたをサポートさせていただきます。