中古物件のリフォームで失敗しない!注意点を解説します
若い方に人気の「中古物件」。リフォームすることで自分好みの住宅にできるため、興味をお持ちの方が増えています。
しかし、人気がある反面、リフォームに失敗される方も多いという話を聞くとリフォーム業としては残念な気持ちになります。
今回は中古物件のリフォームで失敗しないための注意点をお話していきます。
Contents
1: 中古物件リフォームが人気のワケ
中古物件をリフォームして暮らす。若い方に人気のある住宅購入方法です。どうして人気があるのか、まずはその理由から見ていきます。
(1)費用を抑えられる
何と言っても、新築の戸建て住宅を購入するよりも、中古物件は購入費用を抑えることができます。
希に立地条件や建物の価値によっては新築よりも高くなる物件もありますが、そういうのは一握り。土地と建物、外構などトータルで考えると中古物件は新築よりも安く購入できる可能性がかなり高いです。
(2)リニューアルで最新に
中古物件に設置されている設備関係。
- キッチン
- トイレ
- 浴室
- 洗面台
- 給湯器
こういう普段の生活で必ず使う設備は、リニューアルすることで最新の状態にすることができますので、中古物件と言っても古いまま使うことはありません。
特に水回りに関しては、リニューアルすることで水漏れなどの心配もなくなりますし、キッチンやトイレなどは自分に合わせた使いやすいレイアウトに変更することも可能。
- 狭いまま
- 古びたまま
こんなことは全て解決できます。
また、最近では防犯面も気になる方が増えています。中古物件であってもセキュリティシステムを導入することで、最新型の新築住宅と変わりのない安心を手に入れることができます。
(3)見た目も美しく
昔は「中古物件=古そう」というイメージが先行していました。外観だけではなく内装も古そう。こういうイメージが長く根付いていました。
しかし、最近のリフォーム技術を使うと、古そうというイメージを完全に払拭することも可能になっています。
- 壁
- 屋根
- 床
- 天井
まずは、こうした箇所のリニューアルに力を入れると、新築同然の美しい見た目が手に入ります。
(4)希望エリアで見つけやすい
希望しているエリアで新築物件を探す。新築するための土地を探す。これは意外に難しいことだったりします。
しかし中古物件ですと、希望するエリアで見つかる可能性が高くなります。
中古物件は費用を抑えながら、自分たちの理想のイメージに近づけることができる賢い住宅購入方法です。
2: 中古物件リフォームで注意しておきたいこと
中古物件を購入してリフォームしようと考えておられるなら、次にお話する注意点がありますので覚えておいてください。
(1)築年数
築年数が20年を超える中古住宅の場合、日本では不動産としての価値は「ほぼゼロ」になります。そのため費用だけを見ると「土地代」だけで購入できることも多いです。
そのため20年前後の住宅をリフォームしようと考える方がいらっしゃるのですが、注意しておきたいのは「改正建築基準法(現行法)」が施工された後に建築確認申請された住宅なのかどうか。
具体的には2000年6月以降に建築確認申請されたお家ですと、次にお話する耐震性が基準に達していますが、2000年6月以前ですと耐震性能が不足していることも。
補強工事をすると出費がかさみますので、理想としては築年数18年よりも新しい物件がおすすめです。
(2)耐震性
地震の多い日本です。そのため耐震性能には注意しておきたいところ。
先ほどの建築確認申請の年月は元より、どのような補強がされているのか必ずチェックしておきましょう。
耐震性が低い場合、補強工事に費用がかかります。ほとんどのケースで100万円以上は必要になります。
(3)間取り変更の自由度
間取り変更しやすい構造の中古物件なのかどうかもチェックポイントです。
どうやって構造上の関係で間取り変更しづらいお家もあります。「2X4工法」の場合ですと、壁で建物を支える構造になっているので、壁を取り払って間取りを変えるのが難しくなることもあります。
中古物件の構造(躯体)はどのような工法なのか。どのくらいの間取り変更なら可能なのか。購入前に確認しておくのが良いです。
(4)再建築不可をチェック
建築基準により、今となっては新築できない土地があります。中古物件を購入し、リフォームやリノベーションを行う上では問題になりませんが、将来「建て替えよう」と思ったときに新築できないので困ります。
必ず不動産業者へ「再建築可」なのかどうか確認し、納得した上で購入してください。
(5)建ぺい率と容積率
中古物件を購入しリフォームする場合、ほとんどの方が住宅ローンを使われると思います。
このときに、注意しておきたのが建ぺい率と容積率です。
建ぺい率と容積率が基準よりもオーバーしている場合、住宅ローンが使えない場合があります。
こちらも不動産業者へ詳細な率を教えてもらい、住宅ローンが使える率なのか予め確認しておくことが大切です。
(6)地域固有の制限
自治体によって変わりますが、地域や用途によって
- 建ぺい率
- 容積率
- 延床面積
- 使用できる建材
こうした部分に制限が設けられていることがあります。いくら自分たちが購入した中古物件と言っても、地域固有の制限は守らないといけません。
中古物件を購入しようと考えている地域の自治体の窓口へ行くか、インターネットで自治体の公式ホームページを見て制限内容を理解しておきましょう。
工事が始まってから制限を知って変更するのは大変ですから。
(7)必ず内見
中古物件をリフォームする場合、必ず内見をしてから購入してください。リフォームしやすいお家もあれば、リフォームが難しいお家もあります。
また、リフォーム以前に修繕をしなくてはいけない住宅もあります。
さらに、見えにくい
- 屋根の劣化
- 雨樋の劣化
- ベランダや窓まわり防水の劣化
こうした部分はリフォーム業者に立ち会ってもらい、チェックしてもらうのが理想です。
例えチェックに費用が必要であっても、ハズレ物件を購入するよりマシです。
(8)周辺の環境をチェック
中古物件を購入してリフォームする場合、周辺の環境をチェックしましょう。
- 近隣住民の性格や性質
- 交通量の多さ
- 隣近所との物理的な距離
リフォーム工事をスタートすると、近隣住民にとっては「知らない人が出入りする」ことになり、トラブルに発展することもあります。
3: リフォーム前に準備することで失敗は防げる
中古物件を購入しリフォームする場合、失敗を防ぐためには準備を怠らないことが大切です。
(1)イメージを明確に
まずは自分達がイメージしているゴールを明確にしましょう。
リフォームすることで、どのような暮らしを考えているのか。どのような外観や内装をイメージしているのか。明確にすることでブレがなくなり、話もスムーズに進みます。
(2)予算を決定
物件購入からリフォーム全体の予算を決めましょう。
忘れやすいのは
- 手続きにかかる費用(事務的な費用ですね)
- 仮住まいの費用(必要な方は)
- 引っ越し費用
- 新しく購入する家具やインテリアの費用
意外に出費が増える部分です。
(3)補助金制度を調査
補助金制度がないか自治体で確認しましょう。あるのなら上手に活用するのが正解です。
地元密着のリフォーム業者さんですと、使える補助金制度を知っていることが多いです。
(4)工事期間
スケジュールを確認しましょう。
工事中にも、予定通り進んでいるのかどうか確認することが大切です。
工事期間が長引くと、引っ越しの日程が合わなくなることもあります。仮住まいの方は家賃の問題も出てきます。
4: まとめ
中古物件を購入してリフォームするのは、費用を抑えつつ、理想の住宅を手に入れる賢い方法だと思います。
そこで今回お話しました確認ポイントを参考にして、失敗しない物件購入を意識してください。
いくら安くても、物件そのものの状態が良くない、リフォームしづらいのでは、満足のいくお家になりません。