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ハウスメーカーのメンテナンス基本内容~リフォーム前に知っておこう!

 
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ハウスメーカーや工務店さんと契約して建てられた戸建て住宅。完成してから10年くらいは、特に問題も出て来ないものですから、これからのメンテナンスについては気にせず暮らしておられることでしょう。

 

しかし、15年を経過する頃から、そろそろあちこちに劣化やトラブルの兆しが見えてきます。立地条件によっては雨漏りしやすくなってくるところもありますし、予想できないような台風がやってくることで、早急にメンテナンスの必要が生まれることもあります。

 

こうした場合、いきなりリフォームということではなくメンテナンスを実施したいところです。

 

そこで今回は、ハウスメーカーや工務店さんとの間に交わされている契約に含まれている保証を見直しながら、メンテナンスの基本内容やリフォームを検討するための基準についてお話していこうと思います。

 

1: 新築戸建ての基本メンテナンス内容とは

新築戸建てを手に入れられた方の基本メンテナンス内容を見ていきます。おそらく、これからお話する内容と同じか、かなり近い内容があなたの住宅にも含まれているはずです。

 

(1)新築戸建て住宅の保証

一般的に新築戸建て住宅を手に入れると、次の2つの保証が含まれています。

 

  • 住宅の基礎部分や構造部分、躯体に対する保証
  • 内装部分に対する保証

 

そして、これらの保証には、法令で定められている保証(主に期限ですが)と、ハウスメーカーや工務店さんが独自に定められている保証の2つがあります。

 

まず、ここであなたに確認して頂きたいのは、

 

  • 法令での保証
  • 独自の保証

 

それぞれが、どのような内容になっているのかということ。さらに、それぞれの保証がきちんと成立しているのかということです。

 

少し具体的なお話をしますと、法律で定められている保証には、「建物の基礎部分」の保証は10年という瑕疵担保責任が発生します。

 

そのため、万が一ですが、住宅を建てたハウスメーカーや工務店さんが倒産してしまった場合でも、「特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律」によって保証は生きていることになります。

 

10年を経過していないのに倒産したハウスメーカーや工務店の関係者から、「それはあなたが負担しないといけません」と言われても信じないでください。売主はこういうケースも考えた上で保険に加入しているのです。

 

そして、ここからは独自の保証に関することです。

 

ハウスメーカーや工務店さんによって、独自の保証があると思います。契約者によって20年保証、30年保証を謳っているところもあります。

 

いわゆる「長期保証制度」というアフターサービスです。この保証がある場合、あなたにとって大きなメリットになります。

 

(2)構造や防水の保証

構造や防水というと具体的ではありませんので、別の表現をしてみます。

 

  • 住宅を支えている基礎
  • 住宅を支えている壁
  • 住宅を支えている床板
  • 住宅を支えている梁や柱

 

  • 雨水の浸入を防ぐ外壁
  • 雨水の浸入を防ぐ屋根
  • 雨水の浸入を防ぐ開口部(玄関や窓などです)

 

こういった外部からの劣化原因を守る部分の保証は、最低でも10年間保証という法律があります。

10年以上の保証に関しては、ハウスメーカーや工務店さん独自の保証でカバーされています。

 

そのため、10年未満での雨漏りや外壁の防水不足、基礎部分の劣化などは十分に保証対象になるということです。

 

10年を超えてしまっている場合は、独自の保証内容をチェックしましょう。長くなっている保証期間が、あなたの問題を解決してくれる可能性があります。

 

(3)内装や建具の保証

住宅の外側の次は内側「内装」「建具」に関する保証です。

 

残念ながら内側についての保証には「法律」がありません。そのため現実的にはハウスメーカーや工務店さん、または設備メーカー独自の保証が全てになります。

 

ここで難しいのは、ハウスメーカーや工務店の保証が有効なのか、設備メーカーの保証だけが有効になるのかという見極めです。

 

一般的には、次のような解釈ができます。

 

  • 内装工事に不具合があった場合→ハウスメーカーや工務店独自の保証が適用
  • トイレやキッチンなど設備に不具合があった場合→設備メーカーの保証が適用

 

この区分けを理解した上で、施工した業者へ修繕や修理の話をしましょう。

 

(4)保証内容を確認するポイント

保証内容で確認しておきたいのは、次のポイントです。

 

  • どういった項目が保証対象なのか
  • 保証期間はいつまでなのか
  • 保証期間は延長できるのか

 

別の言い方をすると、

 

  • どこまでが無料の範囲
  • どこからが有料の範囲

 

ということです。

 

くどくどと難しい保証内容や条件の話をするのにうんざりされている方は、上記のように業者へ質問してみてください。

 

  • どこまでの対応が無料ですか?
  • どこからが有料ですか?

 

これで、あなたの住宅で使える保証の範囲が明らかになります。

 

2: 基本メンテナンスはハウスメーカーによって違います

戸建て住宅の基本メンテナンスですが、業者によって違いがあります。

 

(1)大手ハウスメーカーの場合

資金力が違いますから「長期保証」を充実させているところが多いです。大手ハウスメーカーに依頼された方は、契約書と一緒に保管されている保証書やアフターサポートの資料を見返しましょう。

 

費用を出さなくても修繕できることがあるはずです。

 

(2)工務店の場合

地域密着型の仕事をされていますから、基本メンテナンスの内容は地域によって違ってきます。

 

また、すぐに駆けつけてくださるところもあれば、電話してから一ヶ月経っても連絡すらないというところもあります。

 

まずは契約書と保証書をじっくり読み直してください。その上で基本メンテナンスに含まれているのか(無料で対応してもえらえるのか)を確認しましょう。

 

(3)ローコストメーカーの場合

ローコストメーカーの場合、コストを下げることに注力しているため「長期保証」はほとんどありません。

 

そのため、多くの基本メンテナンスは有料になる割合が高くなります。

 

3: メンテナンスかリフォームかを判断する基準

住宅を建てた業者へ基本メンテナンスを依頼したけれど、ほとんどの部分が有料だと返答された場合、思い切ってリフォーム専門業者へ依頼することを検討してください。

 

(1)外壁に触れてみましょう

まず、住宅で重要な部分「外壁」。外へ出て外壁へ触れてみてください。白い粉が手に付くようなら、早急にリフォーム専門業者へ連絡し外壁塗装されることをおすすめします。

 

このまま放っておくと、防水効果が低下し、雨漏りの原因になってしまいます。すると住宅の基礎部分を劣化させますので、安心して暮らすことが難しくなります。

 

(2)屋根の材質を確認しましょう

屋根に関しては外壁のように登って触るのは危険です。絶対にやめてください。

 

そこでリフォーム業者へ住宅診断を依頼しましょう。ハウスメーカーよりも細かくチェックしてくれるところが増えています。

 

(3)メンテナンス予算を検討しましょう

念のため建築された業者さんとリフォーム専門業者の両方から見積もりを取りましょう。

 

その上であなたの予算と比較し、メリットの多い方を選ぶのが賢い方法です。

 

ここでお知らせしたいのは、最初から建築した業者だけを選ばないことです。まだ保証対象期間なら問題ありませんが、保証が有効では無いのなら別の業者やリフォーム専門業者を交えて検討する方がメリットも増えていきます。

 

(4)リフォームを選ぶ場合の基準とは

正直なところをお話しますと、基本メンテナンスの費用をどのように考えられるのかによって変わってきます。

 

当然、保証対象期間であれば、あなたの負担はありませんので保証を使うのが得策です。しかし、保証対象期間が過ぎていて有料対応となるなら、少しでも費用負担が少ないほうがうれしいはず。

 

まずは保証内で修繕できるのかどうかが基準になります。保証外であれば、修繕のプロに依頼した方が安くて確かな工事ができます。

 

4: まとめ

ハスウメーカーの基本メンテナンスには保証があります。そのため、まずは保証内でどれだけの基本メンテナンスを行えるのかを把握しましょう。

 

その上で、費用を相談してください。もし保証外で有料部分が多いのなら修繕の専門家であるリフォーム業者を選ぶという方法もあります。

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