プチ分離で二世帯を快適にする間取りとは?リフォームで上手に共有する方法
二世帯住宅へのリフォームを考えるとき、いろいろと調べてみると「完全分離タイプ」がおすすめという話が出てきます。
二世帯住宅のリフォームを得意としているアップクラフトも、二世帯住宅へのリフォームで最初におすすめするのは完全分離です。
しかし、完全分離タイプの二世帯リフォームは
- 設備が2倍必要になる
- 生活に必要な部屋が2倍必要になる
- ほとんどのものが2倍必要なので敷地に余裕がないと部屋が狭くなる
というデメリットや、費用に対する負担が増えてしまうこともあります。
そこで今回は、完全分離タイプが難しいとき、次の案として使える「プチ分離」で快適に暮らすポイントを紹介します。
Contents
1: 二世帯住宅へリフォームするなら間取りは分離がおすすめ
二世帯住宅へリフォームするなら完全分離がおすすめです。
完全分離は、一つの棟に別々の家族が住んでいるイメージですから、お互いにとって程良い距離感を保ちつつ、助け合うことも簡単にできる間取りだからです。
しかし冒頭でお話しましたように、設備や部屋数が2倍必要になるため
- 一部屋のサイズが小さくなる
- 設備が2倍必要
というデメリットや、一緒に住んでいないような気になることもあり、「せっかく二世帯にしたのに楽しめない」という結果に残念な思いをされている方もいらっしゃるようです。
どんなことにもメリットがあればデメリットがあるものですから、仕方のないことですが、できるならデメリットを限りなく少なく、後悔も減らしておきたいのが本音ではないでしょうか。
そこで、完全分離タイプの二世帯住宅へのリフォームが難しい場合には、次からお話する「プチ分離」が解決策になると思います。
2: 完全分離が難しいなら「プチ分離」で上手に共有
「プチ分離」とは、ちょっとした場所だけ分離することで、他は共用にしておくことで、
- 部屋のサイズも広く
- 設備も2倍必要じゃない
費用の負担も、生活の負担も少なくしながら、快適に暮らせる方法です。
(1)玄関プチ分離
プチ分離で最初に考えたいのが玄関です。
完全分離タイプだと玄関は、それぞれの世帯用に2つ必要です。
同居タイプだと玄関は1つになりますが、どちらかの世帯が玄関で話していると、もう一方の世帯が玄関を使いづらくなります。
このような「使いづらさ」を無くすために、玄関スペースは少し広めに間取りし、玄関スペースからそれぞれの世帯用の内玄関ドアを設置。その先には、子供世帯ゾーン、親世帯ゾーンの来客スペースを用意することで、快適な人の出入りを実現することができます。
また、玄関に必要な収納スペースも、それぞれの世帯用に用意しておくと、好みや価値観に合わせた飾り付けもできます。
(2)洗面や浴室のプチ分離
暮らし始めてみて後悔しやすいのが洗面と浴室です。
できれば、この2つは完全に分離しておきたい場所ではありますが、それが難しい場合は、次のような方法があります。
まず、朝にバッティングしやすい洗面。最初から二人が同時に使えるように、2ボウルスタイルにしておきましょう。
次にバッティングすると「ちょっとイヤ」と感じやすいのが洗濯機。洗濯スペースを少し広めに間取りし、世帯ごとに洗濯機を設置しましょう。洗濯機の間には、共用棚を設置すれば好みの洗剤などを置いておけます。
最後に重要なプチ分離場所があります。それは、洗面と脱衣場+浴室を独立できるようにすることです。
ここを独立しておけば、誰かがお風呂に入っていても、気兼ねなく洗面を使うことができます。
(3)ミニキッチンはメリット大
できれば分離したい場所なのが「キッチン」。
キッチンは世帯に1つずつあるのが理想ですが、難しい場合は「ミニキッチン」を検討しましょう。
フルサイズのキッチンは、親世帯か子供世帯かどちらだけに設置し、片方の世帯には集合住宅で使われることの多い、少し小さめサイズのキッチンを設置します。
このようにするとキッチンが独立できますし、設備の費用も2倍ではなく、1.5倍くらいに抑えることができるでしょう。
3: プチ分離間取りでもココを注意すればストレスも変わる!
(1)プライバシー
昭和の暮らしから大きく変わった現在、家族といってもプライバシーは慎重に考えないといけない問題であり、守られることが必要です。
「家族だから気にしない」は通用しないのが現在です。これは完全分離タイプであっても、一部共用であっても完全同居であっても同じです。
お互いにプライバシーを守る気持ち、守りやすい間取りを意識しておきましょう。
(2)距離感
離れすぎている距離感では寂しくなるかもしれません。
かといって、近すぎる距離感は窮屈に感じるかもしれません。
お互いが「必要なときに助け合える」距離感が二世帯住宅には必要です。
(3)自分だけの居場所
義理の娘、義理の息子が二世帯で暮らす場合、どうしても価値観が合わない部分も出てきます。
そういった場合、ガマンするというのではなく、一度気持ちを落ち着かせるための「自分専用の居場所」を間取りに取り入れておきましょう。
実の息子や娘にはわからないことかもしれませんが、このような空間があるかないかで、家族の関係性も違ってきます。
4: プチ二世帯で生活の負担も減らせる
(1)返済
大きな負担を減らせるポイントとして、リフォームの返済があります。
親世帯と子供世帯が上手に分けて返済することで、毎月の家計も楽になっていきます。
(2)補助金
二世帯住宅のリフォームで要件が満たされれば、国の補助金を利用することもできます。
- 地域型住宅グリーン化事業
- 長期優良型住宅
- 高度省エネ型住宅
また、自治体から給付金を受け取れる地域もあります。
(3)親の介助
離れたところで暮らしている子供世帯が親の介助を行おうとすると、
- 移動時間
- 交通費
が最低でも必要になります。
お勤めされている方であれば、生活への負担になるかもしれません。しかし二世帯住宅なら、隣(または別の階)に親世帯が暮らしていますから、どちらの負担も必要なくなります。
介助や介護の負担で比較的大きな部分を占める、移動時間や交通費の負担がなくなることは、子供世帯にとっても暮らしに余裕を持つことにつながるはずです。
(4)子育てサポート
お子さんが小さい場合、突然に保育園が休園。小学校が休校。子供が熱を出して保育園が預かってくれない。
こういったピンチの状態でも、二世帯なら親世帯にサポートしてもらうこともできるでしょう。
突然のことだからこそ、気兼ねなく頼れる人が居ることは安心につながります。
5: まとめ
完全分離タイプの間取りが難しいからと二世帯住宅へのリフォームを諦める必要はありません。
今回お話しましたように「プチ分離」をすることで、完全分離でなくても快適な二世帯住宅へのリフォームが可能です。
あなたのご家族の価値観や好みに合わせて、プチ分離する間取りを考えてみてはいかがでしょうか。
「なかなか思いつかない」という場合は、二世帯住宅リフォームを得意とするアップクラフトへお気軽にご相談ください。
経験と実績から、あなたのご家族が後悔せず、快適に暮らせるプチ分離の間取りを一緒に検討させていただきます。