家の中の花粉症はリフォームで改善できる!おすすめの対策とは?
年を追う毎に、全国的に健康の問題として広がっている「花粉症」。今は「国民病」とも呼ばれるくらい一般的になりました。
2023年は、花粉の飛散率が非常に高かったため、薬局から一部メーカーの花粉症の症状を抑えるお薬が在庫切れになった地域もあったようです。
政府もスギやヒノキの花粉が飛ばないように対策を検討していたり、花粉が飛びにくい品種の開発を進めていたりしていますが、5年や10年で優れた効果が出てくるとは考えにくいものです。
このように考えると、今年は何とか耐えることができたとしても、来年再来年はどうかということです。
毎年3月が近づくと憂鬱な気分になるのなら、家の中だけでも花粉症の症状が軽減できる対策を行っておきませんか?
Contents
1: 家の中の花粉症は本当に困ります
花粉症を専門的に調査されているところが発表している内容では、花粉が飛ぶシーズンですと、1日に2000万個の花粉が家の中に侵入しているという話があります。
この数字を見ても、まったくピンと来ないですが、とにかく家の中に大量の花粉が持ち込まれているということはわかっていただけると思います。
で、家の中がこんな状態ですから、外出先だけではなく家の中でも花粉症が悪化するのは当たり前。
相当ツライ状態が1ヶ月~2ヶ月は続くということです。
だからと言って、家を閉め切って、家から一歩も出ずに暮らせるかというと、いくらインターネット通販が普及した現在だと言っても不可能。
そこで考えたいのが、如何にして外から花粉を家の中へ入れないようにするのかです。
2: 花粉症対策のポイントはコレ
花粉症対策のポイントですが、大きな視点で考えると次の2つが重要ポイントです。
(1)大きなポイントは2つ
花粉を家の中へ入れない対策のポイントですが、次の2つがとても大事です。
- 気密性
- 換気
花粉症対策を進めたい(検討したい)方のリフォームで最初に考えてもらいたいポイントでもあります。
この2つのポイントをリフォームしないと、他の部分をいくらリフォームしても、効果は半減すると言っても過言ではありません。
(2)花粉症と気密性
住宅における「気密性」とは、如何に室内と室外の隙間を少なくすることができるのかということです。
室内の空気と外気の出入りを少なくできれば、花粉の侵入も防げますし、省エネ効果も高まりますので一石二鳥です。
(3)花粉症と換気
気密性が高い住宅は、花粉の侵入を防ぎやすくなります。しかし、気密性が高いため、家の中の空気が淀んでしまいやすくなります。
室内に溜まった空気は、外気と入れ換えないと快適な生活空間になりません。
さて、ここで大きな矛盾が出てきます。花粉の侵入を防ぐためには気密性を高めないといけないのに、気密性を高めると空気が汚れやすくなり快適な空間になりにくい。
そこで、アレルギーへの対策として考えて欲しいのが「換気システム」の導入です。
室内に溜まった汚れた空気を、換気システムによって室外へ放出。同時にフィルターを通して外気を室内へ取り込み、常にフレッシュな空気を循環させます。
3: リフォームでできる!家の中の花粉症対策
家の中の花粉症対策の方法を見ていきます。少しリフォームするだけで、快適な家の中を手に入れることができますので、花粉症がひどい方は是非ともご検討いただきたいところです。
(1)人が注意することでの対策
最初にお話するのは、リフォーム工事での対策ではなく、あなたやご家族が少し気をつけるだけで対策できるポイントです。
[1]花粉の侵入
家の中の花粉症ですが、人が外出先から帰ってきたとき、洋服やカバンなどに付着した花粉が持ち込まれます。
これが家の中の花粉症の原因になっていることも多々あります。そこで、やってほしいのが、できれば玄関前で付着した花粉を払い落とすという一手間です。
スプリングコートやカバンなどをリビングやキッチンやダイニングへ持ち込まない。自分の部屋へ持ち込まないようにするのもおすすめです。
続いて、もうひとつの原因が洗濯物です。お天気が良い日は外で干したくなりますが、外に干すと花粉が洗濯物に付着しますので、取り込んだときに家の中へ入ってしまいます。
また、洗濯物を干すとき、取り入れるとき、窓を開け閉めしますから花粉が入ってきやすくなります。特に風の強い日ですと、窓を開けた瞬間に大量の花粉が流れ込んでいますから、少しの時間だったとしても花粉が家の中に入ってしまっています。
このような状態ですから洗濯物に関しては「室内干し」「ランドリールームの使用」を検討してください。
[2]換気と加湿
換気に関しては、先ほどお話しました「換気システム」を動かすようにすることです。
そしてもう一つが「加湿」です。リビングやダイニングなど家族が集まる場所に、加湿器を設置すると、花粉に湿気が含まれて床に落ちやすくなります。部屋の中を花粉が舞うことが減るだけでも、花粉症の症状が少しはマシになります。
[3]掃除
こまめにお掃除してください。床に落ちた花粉、家具の表面に付着した花粉を放っておくと、人が動く度に部屋の中を舞うことになります。
そうすると花粉を吸い込んでしまうため、花粉症の症状が悪化しやすくなります。
(2)網戸の交換リフォーム
ここからはリフォーム工事による対策方法をお話します。
はじめに、お手軽に対策できる方法としておすすめなのが、網戸の交換リフォームです。
花粉の侵入を防ぐ機能を持った、どちらかというと網戸というよりもフィルターのようなタイプの網戸があります。
フィルターのようになっているので、一年中換気がしやすくなりつつ、花粉を気にすることが減ります。
(3)ウォークインクロークの移動リフォーム
花粉症対策では外出先から帰ってきたとき、花粉が付着しているコートやカバンなどを家の中で持ち込まないのがベストです。
そこで玄関の近くにクロークを移動するリフォームもあります。
網戸を交換するよりは大がかりなリフォームですが、入り口で花粉を減らせられるので効果は抜群です。
(4)空調や換気扇のリフォーム
空調や換気扇を新しいものにリフォームしましょう。
新しいタイプほど、花粉などを上手に排出、外気から花粉を取り除いて吸気できるようになっています。
(5)ランドリールームのリフォーム
室内で洗濯物を干しにくいご家庭なら、ランドリールームの設置を考えてみてください。
開いているお部屋があるのなら、そこをリフォームしても良いですし、浴室をランドリールームにするという方法もあります。
また、ベランダがある場合ですとサンルームを取り付けると、花粉症対策にもなり、1年中日当たりが良く、突然の雨でも困らないランドリールームが完成します。
長く使える方法なので、私たちもおすすめしています。
4: まとめ
花粉症がゼロになることは考えにくいです。また、今後減っていくというのも考えにくいです。
年齢に関係なく、花粉症は広がっていますから、できることから対策を始めてください。
私の経験からお話するなら、次の順に対策されるのが良いと思います。
- 1番:網戸対策
- 2番:換気対策
- 3番:窓の対策(気密性です)
- 4番:クロークの移動
- 5番:ランドリールームの設置(可能ならサンルームが使いやすいです)
今年は何とか耐えたとしても、必ず来年も花粉症はやってきます。花粉症が治まっているタイミングで対策を考えておきましょう。