ウッドデッキのリフォームで気になる費用相場やポイントを紹介
ウッドデッキがあると暮らしの中に「のんびり」過ごす時間を持つことができます。
しかし、ウッドデッキはご存じのように雨ざらしになる環境で設置されていることがほとんど。そのため劣化や腐食というトラブル原因が発生しやすいのですが、どうしてもリフォーム対象としては後回しになるため、具合が悪くなっていても気づいてもらえない箇所になりがちです。
そこで今回は、お庭にウッドデッキをすでにお持ちの方。これからリフォームでウッドデッキを設置しようと考えている方へ、気になる設置のポイントや費用相場についてお話していきます。
Contents
1: ウッドデッキの耐久性をご存じでしょうか
ウッドデッキを設置するだけで、毎日の忙しい生活の中にゆったりと過ごせる時間が生まれます。
そのため流行に左右されることなく、戸建て住宅を手に入れられた方から設置を依頼されることがなくなりません。
しかし、冒頭でもお話しましたとおり、ウッドデッキの修繕は後回しになってしまうことが多い箇所でもあり、知らない間にトラブルの原因になってしまっていることもあります。
そこであなたに理解しておいていただきたいのですが、ウッドデッキにも外壁や屋根と同じように耐用年数というものがあるということ。
設置されている環境や、デッキに使われている素材、メンテナンス頻度によって違いは生まれますが、一般的には10年程度と言われています。
耐久性能が高い素材の場合ですと、20年以上は問題なく利用できることもありますが、こういうケースは持ち主の方がマメに手入れされている場合だと考えてください。
では、すでにウッドデッキをお持ちの場合、これまでどのようなタイミングで、どのようなメンテナンスをされてきたでしょうか。
お掃除するのはベランドと同じように当然として、天然木が使われているウッドデッキなら、指定の溶剤を塗布することや、業者へ依頼して維持メンテナンスをされたことはあるでしょうか。
余程強い木材でないと、基本的に1年に1回はメンテナンスをすることが必要になります。
また、やわらかい木材を使ったウッドデッキの場合ですと、植木鉢やプランターを直接置いたりしていないでしょうか。鉢やプランターの重さで木材が凹んでしまうこともありますし、置いている下にホコリやゴミが溜まってしまい、腐食の原因になることもあります。
ウッドデッキは放ったまま何もせずにいると、一般的に言われている「耐久性10年」を迎えられないこともあります。
2: ウッドデッキのリフォームで知っておきたい素材
ウッドデッキをリフォームされる場合。または、新しくウッドデッキを設置される場合。どのような素材を使うのかは重要なポイントになります。
(1)天然木の特徴
ウッドデッキというとイメージされるのが天然木です。自然の木を使ったデッキなので、見た目も質感も高く、長年利用することで風合いも生まれます。
そのため天然木を使ってウッドデッキを依頼される方が多いのですが、知っておいていただきたいことがあります。それは、天然の木だからこそ劣化しやすく、メンテナンス頻度が増えるということです。
例えば、天然の木なので設置してから「反り」が出ることもあります。時間の経過によって紫外線などの影響で「色褪せ」することもありますし、白アリの被害が出る可能性もゼロではありません。
防水性能に関しても、天然の木ですから防水対策を年に1回程度は行っておく必要が出てきます。
確かに天然木を使ったウッドデッキは満足のいくものです。また、所有する喜びも満たしてくれます。しかし、満足を維持するためには手間とコストがかかることを理解しておいてください。
(2)人工木の特徴
樹脂を使った天然の木のように見える素材が人工木です。
人工的に作られた素材なので、反りやゆがみなどが起こりにくくなっています。色褪せも天然木に比べると気にならない程度です。
防水性能も高く、腐食の心配もほとんどありません。天然の木ではありませんので、風合いなどはどうしても追いつけませんが、良い状態を維持する手間やコストは大幅に削減できます。
ただし、人工木にも欠点があります。それは、夏場の強い日差しにさらされると「熱くなる」ということ。素足でデッキに出るとやけどしそうになります。
(3)DIY向け商品と大工向け商品の違い
ウッドデッキをインターネットで調べると、めちゃくちゃ安いキットが出てきます。これらのほとんどは「DIY向け」の商品です。
DIY向けは一定の規格に沿って作られています。また、ある程度組み上がったものを設置していくだけで施工できるように仕上げられています。大量生産なので価格が安く魅力的ですが、注意しておきたいのは「高さ」を調整しづらいこと。
無理に高さを調整しようとすると、ガタツキが出ることもあります。「何でもいいのでウッドデッキがほしい」という方向けだと考えてください。
対して、大工向けの商品があります。こちらはプロが施工するように作られていますので、高さ調整なども完璧にできます。また、こだわりを持ったプロに依頼すると、好きな寸法で作ってもらうこともできます。
一度設置すると長く使うものですから、ご自身の気に入るデッキにしてもらいたいと思います。
3: リフォームで検討したいポイント
ウッドデッキのリフォームや、新たに設置される場合の検討ポイントをお話します。
(1)素材をどれにするか
大切なのは、どのような素材を使うかです。
天然木にするか、人工木にするか。マメなメンテナンスも趣味の一つとして楽しめる方なら、天然木がおすすめです。
風合いよりもメンテナンスの少なさを重視したい方には人工木をおすすめします。
(2)屋根をどうするか
ウッドデッキの上に屋根を設置するかどうかもポイントになります。
天然木でも人工木でも夏は暑くなります。また昨今の天候を考えると、突然ゲリラ豪雨に遭うこともあります。
見た目に開放感を求められるのなら屋根は無い方が良いでしょう。しかし、リフォーム業の私の意見としては「屋根はあった方が便利」というのが答えです。
ちょっとした日陰は快適に過ごせる空間を作ってくれます。また、洗濯物を干すこともできますし、ウッドデッキに面しているお部屋の温度を下げる役割もしてくれます。
(3)目隠しや手すりをどうするか
ウッドデッキの設置で注意しておきたいのが、目隠しや手すりの設置です。
目隠しを設置される場合は、高さに配慮しましょう。外からの視線を上手に遮れるかどうか確認することが大切です。
手すりに関しては、ご家族の身長を考慮して選びましょう。高すぎる手すりは圧迫感を生み出します。
4: ウッドデッキのリフォーム相場
設置する場所や、敷地の状態、付帯する工事内容によって変化しますが、概ね次のような相場があります。
天然木:1㎡あたり1万円~3万円
人工木:1㎡あたり2万円~4万円
また、耐久性の高い天然木の場合ですと、1㎡あたり4万円くらいです。
実際にウッドデッキの設置を考えるとすると、3坪ほどが一般的ですから、工事費や材料費を含めると20万円~40万円前後というのが相場になります。
5: まとめ
ウッドデッキのリフォームや新しく設置される場合は、素材選びが重要なポイントになります。天然木の質感を重視するか、メンテナンス頻度を重視するかで変わってきます。
また、どのような素材でも10年単位で状態を確認することが大切です。どうしてもウッドデッキは雨にさらされます。また、外壁や屋根と同じように風やホコリにもさらされていますし、紫外線も受け続けています。
劣化する条件が常に揃っている環境ですから、定期的なチェックでトラブルを未然に防ぐことを覚えておいてください。