壁の穴の修繕方法~自分でできるコト、業者へ依頼するコト
大切な住宅の壁に穴が開いてしまう。こういうこと、必ず一度はあると思います。
小さな穴だったとしても、比較的目立つような大きな穴だったとしても、一度でも気になり出すと自然と目がいってしまうものですね。
そんな場合、早急に修繕してもらうのがおすすめなのですが、壁の穴の修繕は自分でできるコトと、業者へ依頼いただいた方が良いコトがあります。
壁の穴の種類から、どちらが良いのか判断することができますので、参考にしてください。
Contents
1: 壁の穴には種類があります
壁の穴と言いましても、複数の種類があります。
(1)画鋲の跡
たいていのお家に一つはあるのが、画鋲の跡として付いてしまった穴ですね。
写真やポスター、カレンダーなど、比較的重量の軽いものを留めておきたいときに使われたのだと思います。
こういう小さな穴は、比較的簡単に修繕することができるものですので、あまり心配される必要はありません。
ただし、一つの壁に、あちこちたくさんの画鋲の跡が残っていて、パッと見ただけでも「小さな穴が沢山あるな~」とわかるくらいになっている場合は、美観にも関わってきますので出来るだけ早急に修繕を検討いただくのがおすすめです。
(2)クギやネジの跡
写真やポスター、カレンダーよりも重量のあるモノ。例えば、壁に後付けしていた小さな棚などですね。
このようなアイテムを取り外すと、クギやネジの小さな穴の跡が残ってしまいます。画鋲よりも大きな跡になっていることが多いため、一度でも気になり出すと目がいってしまいます。
放っておいても良いことはありませんので、数が増えてきたら修繕を考えてください。
(3)虫による穴
住宅の木の部分を食べる虫が日本にはいます。引っ越しのときや、気候の良い時期に窓を開けていると知らない間に入ってきていることもあります。
この虫は、壁だけではなく家具を食べることもあります。被害の特徴としては、ポツポツと直径1mm~2mmくらいの穴が複数開いていること。
そして、その穴のまわりには木屑が落ちていたり、かたまっていたりすることが多いです。
もし、虫による穴が見つかった場合、壁だけではなくお家の骨格部分にも侵入している可能性が考えられますので、床下や天井裏などの確認も必要になります。
(4)衝撃による穴
何かモノをぶつけた。転んでぶつかった。その結果として壁に穴が開いた。こういうケースもあると思います。
また、ペットによる衝撃で偶然にも穴が開いてしまったということもあります。特に大型犬ですと、力がありますので遊んでいてぶつかると穴が開くこともあります。
住宅の壁は、見た目よりも衝撃に強くありません。日常生活の中で強い衝撃がかかると、穴があくことも珍しくありません。
ただ、こういうケースで開いてしまった穴を放っておくのは良くないです。できるだけ早く修繕するようにしてください。そうしないと、穴の被害が広がってしまう可能性が出てきますし、お家の耐久性に影響してくることもあります。
(5)経年劣化による穴
天井と壁の繋ぎ目にそって「ひび割れ」が走り、小さな穴が開いてしまうことがあります。
これは経年劣化による原因が多いです。リフォームタイミングでもありますので、他の部分も確認しながらリフォーム計画を進めてください。
2: 壁の穴が開いたままにするリスク
壁の穴には種類があります。どの種類だったら問題ないかというと、画鋲で出来た穴や、壁の奥へ貫通していないネジなどの跡です。
それ以外の穴は、開いたままにするとリスクが発生しやすくなります。
(1)壁材の劣化
比較的目立つ穴を放置すると、壁材の劣化を進めてしまう原因になります。特に、壁材の中でも表面部分のクロスは、穴の影響で剥がれてくることもあります。
お部屋のクロスが剥がれてくると、見た目が良くありませんね。
(2)虫の住まい
穴が開いていると、勝手に虫が住んでしまうこともあります。そして、虫が住むと穴の被害が見えない部分に広がっていきます。
家の中で害虫が繁殖してしまうこともあります。十分に注意してください。
(3)亀裂が広がる
放っておくと、穴から亀裂が入って広がってしまうこともあります。地震が発生すると、こうなる可能性が高くなります。
(4)火が回りやすい
万が一のことですが、火災が発生した場合、穴が開いていると他の部屋へ火がまわりやすくなります。
壁の内部を火が走りますので、見えないところで火災が激しくなり、思っている以上に被害が大きくなることも十分に考えられます。
(5)外部からの虫の侵入
外部(床下などから)侵入した虫が、壁の内側を伝い、開いた穴を通って室内へ入ってくる可能性が高くなります。
虫嫌いの方にとっては、大変困った状態です。
3: 自分で修繕?業者へ依頼?
壁の穴の修繕は、自分でするのか業者へ依頼するのか。
(1)クロスだけの場合
壁の表面に貼ってあるクロスだけに小さな穴が開いている場合(画鋲などで小さな穴が開いている場合)、ホームセンターでクロスの穴を目立たなくしてくれるアイテムが販売されています。
こうしたものを購入して自分で修繕することができます。
(2)穴の大きさによる判断
直径1cmくらいまでの穴ですと、自分で修繕可能です。ホームセンターで便利なアイテムが販売されていますので、色目の合うモノを選んでください。
亀裂や直径1cm以上の穴の場合、自分で修繕することも無理ではありませんが、壁の内側から補修しないといけないケースが多いため、業者へ依頼いただく方が良いです。
特に直径5cm以上の穴の場合、ホームセンターで販売されている補修キットでは修繕は難しくなります。業者へご依頼いただくことをおすすめします。
(3)見えにくい部分の破損状況
壁の穴から始まり、床下や天井まで被害が広まっている場合、見えにくい部分の破損状況を見つけて修繕しなくてはいけません。
こういう場合は迷わず業者へ依頼してください。
(4)必要な道具や材料が揃うか考えよう
自分で修繕しようと考えておられる場合、気をつけてほしいのが
- 道具
- 材料
この2つが比較的安価に揃えることができるかどうか。
既に道具や材料をお持ちなら問題ありませんが、これから購入しようという方は、ご注意ください。
道具や材料を買っていき、合計すると業者へ依頼するよりも費用がかかっていた。こんなこともあります。
4: メリットとデメリット
(1)自分で修繕するメリットとデメリット
- メリット1:費用負担が少なくなる
- メリット2:依頼で悩まなくていい
- メリット3:自分の好きにできる
- デメリット1:出来映えにムラができやすい
- デメリット2:手間と時間が必要
- デメリット3:壁や天井と合わないことも
小さな穴でしたら、自分で修繕されるのがおすすめですが、直径5cm以上の穴の場合は、道具や材料の購入費用、工事の時間などを考えると業者へ依頼されるのがベストだと思います。
(2)業者へ依頼するメリットとデメリット
- メリット1:出来映えにムラができにくい
- メリット2:自分の時間を持てる
- メリット3:壁や天井と雰囲気が合う
- デメリット1:費用負担が必要
- デメリット2:依頼で悩む
- デメリット3:自分の好きにできない
自分で修繕する場合のメリットとデメリットが逆になります。穴の大きさや種類で判断頂くのが良いですね。
ただ、穴が小さくても、虫による被害が考えられる場合は業者へ依頼してください。穴の修繕だけではなく、害虫駆除も必要になるでしょうし、床下や天井裏などのチェックも必要になるからです。
5: まとめ
壁の穴は、画鋲などによって出来た穴は自分で修繕いただくのが良いです。しかし、比較的目立つ穴や、虫による被害が考えられる穴は業者へ依頼してください。
残念ながら、家の壁にできた穴は、放っておいても塞がりません。家具を置いて隠しても気になることは変わりません。それなら、早めに修繕してしまいましょう。