自宅で飲食店開業!営業許可が下りるキッチンリフォームとは?
自宅で飲食店を開業したい。自宅でカフェをオープンしたい。こういった夢を実現するべく、起業セミナーなどへ参加して学ばれている方もいらっしゃると思います。
今回は自宅で飲食店開業するために、絶対に通過しないといけない営業許可が下りるキッチンリフォームについてお話していきます。
飲食店で営業許可が下りないと、どんなに魅力的な店舗やメニューを用意してもオープンできないので夢が夢のままで終わってしまいます。
ぜひ夢を実現するために、キッチンについて知っておいてください。
Contents
1: 自宅で飲食開業するために必要なこと
自宅で飲食開業する場合、もし、1円のお代もいただくことなく無料提供を続けていくなら、お友達がお家へ遊びに来てお茶を出すのと同じ扱いなので営業許可は必要ありません。
しかし、それでは飲食業を営んでいることになりませんし、少なくとも経費分の収入を得られないと赤字が続いて借金ばかりが増えていきます。これでは健全な事業とは言えません。
そこで飲食開業をする「ほぼ100%」の人は営業許可を取得する必要が出てきます。
(1)絶対必要なのは営業許可
飲食で開業するためには、次の2つの内のどちらかが必要になります。
- 飲食店営業許可
- 喫茶店営業許可
非常に似ているのですが、ご自身がどちらの業態に入るのかを理解し、正しく許可を取得する必要が出てきます。
では、この2つの違いはどこになるのか、少しだけ触れておきます。
[1]飲食店営業許可
飲食店とは「食事」を提供する場所を表しています。ここでいう食事とは次のようなメニューです。
- サンドウィッチ
- スパゲティ
- オムライス
- ピラフ
食事を作るためには調理が必要になります。この「調理」という行為が必要になる業態は飲食店営業許可になります。そのため、本格的な設備が必要になるのです。
[2]喫茶店営業許可
喫茶店とは「飲み物」の提供をするお店です。ここでややこしいのが「軽食」と呼ばれるメニュー。
例えばケーキやトーストや焼き菓子と飲み物だけを提供するなら喫茶店なんですね。ただし、もう一点ややこしい話をしておきます。
実は「軽食」の範囲って、営業許可を申請する保健所によって少しずつ違っているらしいのです。保健所によっては「サンドウィッチ」は軽食扱いというところもあります。
そのため、ご自身のお店で提供するメニューを洗い出し、迷ったときは保健所へ確認することが大切です。自分で判断すると、飲食店営業許可が必要だったのに喫茶店営業許可を申請してしまい、オープンができないという困ったことも発生します。
(2)営業許可の基準になるキッチン
ざっくりとまとめますと、次の3つのポイントが自宅のキッチンでは解決できないはずです。
- 家庭用キッチンとカフェ用キッチンを一緒に使ってはいけない
- 飲食店営業許可を取得するなら、2層以上のシンクや流しが必要
- 喫茶店営業許可を取得するなら、軽食のようにちょっとした調理しかできない
ここで一般家庭のキッチンに無いのが2層以上のもの。ということで、現実的に考えると自宅で飲食開業するためには、店内へのキッチン増設が必要ということになります。
2: ポイントになるのがキッチンリフォーム
キッチンの増設などリフォームを検討しましょう。
(1)営業するための3つの方法
飲食で営業するための方法を見てみましょう。
[1]キッチンリフォーム
キッチンを自宅用とお店用の2つにします。これが自宅開業する場合に最も簡単な方法です。
リフォーム業者に相談すれば、出来るだけ費用負担の少ないレイアウトや設備の設置をアドバイスしてもらえます。
[2]別棟利用
自宅のキッチンをリフォームして、自宅用とお店用にするのでなければ、別棟を手配して利用するのがおすすめです。
近所の空き家を利用する。空いているテナントを契約する。これでだいたいは解決します。どちらの利用に関しても、キッチンはお店用になりますので一般的なキッチンを取り外し、2層以上のキッチンへ交換する必要は出てきます。
ただ、冷蔵庫などと同じようにキッチンも厨房設備ですから、開業準備金に含めて考えておけば問題になりません。
[3]キッチンカー
自宅のキッチンリフォームが難しい。別棟を準備するのも難しい。こういう場合、キッチンカーの許可を取得する方法もあります。
(2)自宅キッチンなら二層以上
自宅キッチンをリフォームするなら、お店用に二層以上のシンクが必要です。理由は
- 洗浄
- 殺菌
それぞれの役割があるからです。
ここで注意しておきたいのが、こういう考え方です。
「一層式のキッチンを2つ用意する」
理屈としては正しいですね。それぞれのキッチンを、それぞれの役割にすれば良いのですから。しかしこの考え方、保健所によってOKなところもあれば、NGなところもあります。
要するに、全国の保健所で統一的な見解になっていないということ。そのため、営業許可を取得するとき、どちらを選べばいいのか確認されると思いますが、一緒にシンクの問題も確認しておきましょう。
(3)リフォームするなら知っておきたいポイント
次のポイントを知っておきましょう。
- 二層以上のシンクが必要(先ほどまでの話しです)
- 手洗い用のシンクも別に必要
- 食品庫を用意(衛生面に配慮しましょう)
- 冷蔵庫(温度計は必要)
- お湯が出るようにしておくこと
- 換気扇は必須
- トイレは自宅と兼用でもいいが別にある方がベスト
要は「衛生面」に気をつける必要があるということです。そして、来店されたお客様に不安なく過ごしてもらえる準備を整えておく必要があるということです。
もしトイレを自宅と兼用で使うようにされるなら、リフォームしてお客様が使いやすいようにしておきましょう。
3: 開業で成功するためには計画を立てましょう
飲食業で開業される場合、勢いだけでスタートしてはいけません。計画を立ててからスタートしましょう。
(1)事業計画は必須
事業計画を立ててください。これは借入にも必要になってくる書類です。
でも、事業計画って「予想」だから意味ないかも。こんな風に考えてしまう人もいらっしゃいます。
確かに事業計画は「未来の予想」です。そのため実際に開業すると計画通りに進まないこともあります。しかし、計画があるからこそ進まないときに「どうして計画通りに進まないのか」という判断する基準を持つことができるのです。
事業計画通りにならないかもしれません。でも、計画がなければ、上手くいっているのかどうかさえ判断できなくなります。
(2)営業許可は必ず取得
必ず営業許可を取得しましょう。
これがなければ営業できません。不正な状態での開業はリスクしかありません。
(3)厨房リフォーム
自宅で開業されるなら、自宅の一部をお店用の厨房へリフォームしましょう。おそらく、この方法がお店を運営しやすいですし、営業許可も取りやすくなります。
(4)近隣半径5kmで販促
飲食業は地域商売です。そのため都心部なら半径5km。郊外なら半径10kmが商圏になります。
そのため、商圏に入っている場所へオープン前から販促を仕掛けましょう。フリーペーパーへの掲載。チラシのポスティング。こうした方法からスタートし認知度を徐々に高めていく必要があります。
(5)小まめな情報発信の継続
今の時代、インターネットは強い販促ツールになります。
- ブログ
こうしたサービスを利用して、お店の情報を継続的に発信してください。
- いつからオープンなのか
- 営業時間
- 休業日
- メニューと価格帯
- 駐車場のある/なし
- ペット同伴可能かどうか
放っておいても見つけてもらうことはできません。こちらから情報発信することで、まだあなたのお店を知らない人と接触する機会を増やしてください。
4: まとめ
自宅で飲食開業するためには、キッチンリフォームがおすすめです。
小細工しても使いにくくなりますし、営業許可が下りない可能性が高くなるだけです。
また、自宅用とお店用のキッチンが別々にある方が、仕事とプライベートの切り替えもしやすくなります。
快適に楽しくお店を運営できるよう、キッチンはリフォームしておいてください。