狭い洗面所を快適にするリフォームポイントを紹介します!
狭い洗面所でお悩みの方へ。今回は、朝に困ったことになりやすい場所である「洗面所」を快適にするリフォームポイントをご紹介します。
洗面所は住宅の間取りの中でも、トイレに続いて狭くなっているところが多い場所です。そのため合理的な使い方を考えてリフォームを行わないと、お金をかけてリフォームしたのに不便になってしまった。こういうことも起こります。
1: 狭い洗面所で悩む理由
洗面所って間取りだけを考えると、決して他の部屋のように広くはありません。しかし、一人が使う時間(洗面所での専有滞在時間)は意外に長く、また、困ったことに使う時間帯が集中しやすい場所なんですね。
そのため、どうしても混雑してしまいがち。だからといって、洗面所に二人、三人と並んで身支度できるかというと、これはこれで難しい。
そもそもドライヤーは一つしかない家庭も多いでしょうし、鏡を使うのが複数名となると真ん中の人しか映らないかもしれません。
洗面所が狭く感じる理由には、次のようなシーンが関係しています。
- 朝の忙しい時間帯に、使いたい家族が集中してしまう
- 年頃のお子さんがいらっしゃる場合は、身支度に場所を占有してしまう
- 基本的に1人で使用する設計なのですれ違いができない。そのため奥に洗濯機があると使いづらい。
- 狭い部分に洗面台や収納があるので窓がない。そのためいつも暗い雰囲気になってしまう。
結局のところ、洗面所という場所は、1人だけがゆっくりと使うのなら狭く感じる理由は出て来ないのです。
しかし、生活スタイルが同じようなご家族の場合、朝の身支度やお風呂の時間などはどうしても重なってしまうため、「混雑する」ということから狭く感じてしまうのです。
また、こういう原因で狭く感じておられる人もいらっしゃいます。
「収納スペースが適切でない」
洗面所って、脱衣場を兼ねているお家も多いと思います。そして洗濯機が置かれている場所になっているところも多いはず。
実のところ、洗面所は衣類やタオル、お掃除用品などを収納する場所にもなっているんですね。
こうした物を適切に収納できると、洗面所は狭く感じにくくなります。ただ、お家を建てたときにはそこまで深く考えていないので、生活がはじまってから洗面所へラックを設置したり、棚を設置したりしていきます。そうすると、だんだんと空間が狭くなってきて、最初は感じなかったのに、狭く感じてしまうようになります。
2: 狭いと感じている洗面所をリフォーム
狭いと感じている洗面所をリフォームする場合、次のような方法があります。
(1)収納力アップ
もっとも洗面所を簡単に広くするなら、洗面所の空間にばらばらと置かれている物を、一箇所へ収納できる「収納力のある洗面台」にリフォームしてみましょう。
洗面台の横や後ろに置いていた物が、洗面台の収納スペースに収まると、必然的に空間が広がります。
また、見た目にもスッキリとしますので、狭く感じにくくなります。
(2)場所変更
洗面台を移動するという方法があります。また、洗面台の近くにあることの多い「洗濯機」の向きを変えてみるという方法もあります。
意外なことですが、洗濯機の向きを変えるだけでも狭さを感じにくくなります。洗濯機が一方向にしか向けられないのなら仕方ないですが、向きを変えられるのなら試してみる価値があります。
(3)収納スペース増強
洗面台の収納スペースだけでは足りないご家庭の場合。ラックやフックで物を整理するのではなく、壁面収納や高い位置の空間を利用して、収納スペースを増強しましょう。
普段使う空間は広く。使わない高い場所や低い場所に収納スペースを増やすだけでも、動きやすくなります。
(4)洗面所を拡大
もし、洗面所の隣に拡張できる空間があるのなら。例えば廊下部分の一部を使って、洗面所の面積を拡大することもできます。
洗面所は排水や給水設備が必要なので、間取りそのものを移動すると工事費用も工事期間も必要になりますが、廊下の一部をリフォームして洗面所を拡大するのなら費用も工期もそんなにかかりません。
(5)いつもの位置を変えてみる
根本的なことですが、洗面所に置かれている物を整理してみてください。洗面所に置いておかなくても良いものが絶対にあるはずです。
また、置いてあるけれど使わないシャンプーやコンディショナーの空き容器。洗剤の空き容器などは見つけ次第捨てましょう。
また、家の中で使う消耗品のストックですが、洗面所にドサッと置かれているお家もあると思います。こういうケースではキッチン横にパントリーをリフォームすることで、洗面所に置かれていた消耗品のストックを一気に移動。整理整頓が出来つつ、洗面台が広くなります。
3: 狭い洗面所リフォームの成功と失敗ポイント
リフォームには成功と失敗のポイントがあります。
(1)成功ポイント:洗面ボウル
洗面ボウルをリフォームする場合ですが、最近は小さくて浅いのがおしゃれなので人気です。
しかし、実際に使ってみるとわかります。洗面ボウルは予算と場所がゆるす限り「大きくて深い」方が使い勝手が良いのです。
洗面台のスペースとの兼ね合いもありますが、できるだけ大きくて深いものを選びましょう。
(2)成功ポイント:収納スペース増強
壁面収納はおすすめです。洗面所内の空間は狭くなっても、だらだらと物を置かなくなるので、結果として広く感じられストレスなく使えるようになります。
(3)成功ポイント:洗面台を追加
もし、排水や給水の工事が比較的簡単にできるお家なら。例えば、既に二階にトイレが設置されているお家なら、洗面台をもうひとつ二階に作ってしまうのもおすすめです。
二階へ上がった突き当たりなど、空間があれば追加を検討してみましょう。家に二箇所の洗面台があると、朝の渋滞も緩和します。
(4)成功ポイント:洗面所を拡大
住宅の構造と相談する必要はありますが洗面所の隣が浴室なら、浴室の面積を少し小さくし、小さくした分を洗面台にすると広くなります。
浴室リフォームを検討されているタイミングなら、同時に工事ができますので業者へ相談してみてください。
(5)失敗ポイント:腰が痛くなった
洗面台をリフォームしておしゃれになった。でも、使い出すと腰が痛い。こういうことも起こりえます。
一般的には「身長÷2」の高さが洗面台の高さとして適当だと言われています。
候補になった洗面台は、ショールームなどで実物を確認しておきましょう。
(6)失敗ポイント:スキマが出来て掃除が大変
洗面台を交換したら、隣にあった洗濯機との間にスキマができてしまって目立つ。また、スキマにホコリがたまって掃除が面倒。
こういうことが起こらないためにも、かならず洗面台の横幅をチェックしておきましょう。また、洗面台を交換すると洗濯機も買い替えたい気分になると思いますが、その場合は洗濯機の横幅も確認して購入しないと、スキマが出来てしまいます。
(7)失敗ポイント:収納スペースがなくなる
洗面台を交換することで、収納スペースがなくなる。こんなこともあります。
例えば、従来使っていた洗面台には、タオルやシャンプーのストックなどを収納できた。しかし交換した洗面台は、広くて使いやすいけれど、タオルやシャンプーのストックなど、かさばる物を入れる場所がない。
洗面台を選ぶ時には、見た目だけではなく、これまで収納していた物が入るのかどうか確認しておきましょう。収納できない場合は、収納スペースを増やす。パントリーへ移動するなど、考えておかないと残念なことになります。
4: 床や壁の素材選びで知っておきたいこと
洗面所は水があります。また、気温や湿度の変化をうけやすい場所です。
(1)防水対策ならビニール素材
壁にはキッチンパネルを、床にはクッションフロアを。水に強くて掃除がしやすい素材を選びましょう。
(2)防カビ対策なら調湿機能付き
湿気が気になるお家なら、調湿性をもった素材がおすすめです。各メーカーが開発した素材がありますので、業者へ相談してください。
例えばLIXILのエコカラットなどは、調湿性能が高いので人気です。
(3)防寒対策なら断熱と保温
間取りによっては洗面所が寒い。こういうお家もありますね。
防寒対策として人気なのが、コルクを使った床材です。弾力性もあるので万が一転倒しても安心と人気です。
また、素材だけでは防寒できない場合は、二重窓なども一緒に検討しておきましょう。
5: まとめ
狭い洗面所はリフォームすることで快適になります。
ポイントは今の状況から、何を減らせて、何を交換すれば快適になるのかを知ることです。
ぜひ経験豊富なリフォーム業者へ相談してみてください。