室内の雰囲気や間取りを変える壁リフォームの方法
お部屋の内装は修繕やメンテナンスをあまりしない部分です。外壁や屋根ですと、15年に一度は塗装をし直すというイメージもありますが、お部屋の壁となると最初から一緒というご家庭も多いのではないでしょうか。
しかし、毎日生活する中で最も目にしている部分でもあり、生活の雰囲気に強く影響を与えている壁をリフォームすることで、気分にも生活習慣にも変化が起こりやすくなります。
これまでの暮らしから少し進んで何か変化がほしい。
こういう方に壁リフォームはおすすめです。
Contents
1: 室内の雰囲気を変える壁リフォーム
室内の雰囲気を変えるには壁リフォームがおすすめです。そこで最初に知っておいていただきたいのが、壁リフォームの種類です。
(1)仕上げ材をリフォーム
壁リフォームの中でも、最も手を出しやすいのが、壁の表面に貼られている「仕上げ材」をリフォームすることです。
壁紙を新しい色や柄のものに変更するだけで、お部屋の雰囲気がガラッと変わります。このリフォーム方法の良いところは、大がかりな工事が必要にならないことです。
室内の家具などの移動は必要になりますが、壁を撤去したり増設したりという工事はありませんので、工事期間も短くてすみますし費用も低価格で行えます。
壁紙が汚れてきている。今の生活スタイルにデザインが合わなくなってきた。もっと明るい感じの部屋にしたい。カフェのように落ち着いた雰囲気にしたい。
こうしたご要望をカンタンに実現できる方法です。
(2)壁の撤去
仕上げ材をリフォームするよりも工事は大がかりになりますが、室内空間そのものを変えることができる方法が「壁の撤去」です。
壁そのものを撤去しますので、広い間取りを作ることができます。また、壁が多くて生活動線が複雑だった場合も、壁を撤去することでシンプルに最短距離で移動できるようになります。
特に壁の撤去は、複数の部屋をつなげることで広々とした空間を使えるようになりますから、シニア世代が余裕を持って暮らすのにおすすめの方法です。
(3)壁の増設
新しく壁を設置する方法もあります。例えば、お子さんが独立された後、ご夫婦だけで暮らしておられる場合、お互いの趣味の部屋を作るために壁の増設をされることもあります。
広い部屋を分割することで、プライベート空間を持てるようになります。最近の流れでは、テレワーク用の部屋を作る時にも向いている方法です。
(4)壁面収納
お部屋を占拠している棚やクローゼット。これらがすっきりとすると、お部屋もすっきりしもっと使い勝手が向上するのに。おしゃれになるのに。こんな風に感じたことはないでしょうか。
このようなご要望を満たす方法としておすすなのが「壁面収納」です。壁と一体化した収納スペースを設置することで、室内がかなりすっきりとします。また、デットスペースもなくなりますので、お部屋の中を効率的に活用できます。
収納場所が足りない方や、二世帯で暮らすことになり同居人数が増えた方におすすめの壁リフォームです。
2: 暮らしのイメージを変えたいなら
壁リフォームでもっとも手軽にできる「仕上げ材リフォーム」。仕上げ材には種類がありますので覚えておくと選ぶときに迷いにくくなります。
(1)ビニールクロス
安価で耐久性の高い素材です。日本の戸建て住宅から分譲マンションまで、最もよく使われている素材です。
表面がビニール素材なので加工しやすく、色や柄が豊富なのも人気の秘訣です。
(2)繊維クロス
表面に麻やシルク、サテンなどを使った織物クロスです。
立体感、高級感があります。通気性も良く、破れにくいのも特徴です。
価格は高めですが、室内の満足感が違います。落ち着いた雰囲気を演出されたい方におすすめです。
(3)紙クロス
パルプや和紙を使ったクロスです。紙独特の風合いが人気です。
(4)無機質系壁紙
漆喰や珪藻土など自然素材を使ったクロスです。塗り特有の表面のざらざら感が人気です。
(5)木質系壁紙
天然木やコルクなどを使ったクロスです。木のぬくもりを感じられるクロスですので、暖かな雰囲気を演出したい方におすすめです。
3: 新しい生活空間を持ちたいなら
同居人数が変化したことで余裕ができ、新しい生活空間を持ちたい方には、次の方法がおすすめです。
(1)間取りを変更
壁を撤去して2部屋を1部屋にする。使わなくなった子供部屋と隣の部屋を1つにすることで、広い趣味の部屋を持つことができます。
反対に広いリビングに壁を設置し、少し小さな和室を作ることもできます。読書などおちついて過ごしたいときにあると嬉しい空間です。
(2)塗り壁で和の雰囲気に
間取りはそのままで、壁紙を貼り直すのではなく塗りにする。かなりリッチな生活空間が完成します。
小さなお子さんがいらっしゃるご家庭では難しい選択ですが、大人だけの暮らしにはおすすめです。
温もりと手作り感のある壁は、ゲストにも自慢できる空間です。
(3)仕切りで変化を
壁リフォームをするには費用がかかる。でも間取りを少しは変えたい。
こういうケースもあります。その場合、スライドウォールという天井にレールを取り付けて自由に動かせる仕切りがあります。
こういうものを活用することで、カンタンに間取りを分割したり、一つにしたりできます。
4: 壁リフォームの注意点
壁リフォームの注意点をお話します。
(1)撤去の問題
壁リフォームの中でも「壁の撤去」を行う場合、建築物の耐久性によっては撤去できないこともあります。
撤去してしまうとお家の構造バランスが崩れてしまい、安全に暮らすことができなくなることがあるのです。
こうした問題を引き起こさないために、まずは専門家に考えている壁を撤去しても、構造上問題がないか調査してもらいましょう。
(2)使い勝手の変化
壁リフォームで注意したいのが、コンセントの位置が変わってしまうことです。仕上げ材リフォームだけですと、こうした問題は起こりにくいのですが、壁の撤去や設置をするとコンセントの位置や数が足りなくなり、電化製品が使いづらくなることがあります。
他には
- ドアの開け閉めがしづらい
- 廊下が通りづらい
- 壁で部屋が暗くなる
- 収納スペースが減る
こうした使い勝手の部分での変化が発生します。あらかじめ許容できる範囲かどうかを考えておきましょう。
(3)配管や配線
壁の中に配管や配線が通っている場合は、変更する工事が必要になります。
リフォームを検討する段階で、壁の中に配管や配線が通っているのかいないのかをチェックしておきましょう。
(4)DIYはおすすめできません
壁の増設(設置)に関してですがDIYで対処される方もいらっしゃいます。
最近はホームセンターで部材なども手に入りますので、器用な方ですと工事が出来てしまいます。
しかし、ここでご注意頂きたいのは、DIYで設置した壁は次のような問題があることです。
- 地震で倒れる
- 火事のときにすぐ延焼する
- 防音性能が低い
この中でも地震に対する対策は重要です。施工経験のない方は、大きな壁を設置することはやめておかれた方が良いです。
5: まとめ
室内の雰囲気を変えるには壁リフォームが一番です。仕上げ材を貼り替えるだけでも気分が変わります。
生活スタイルに合わせたリフォームですと、壁の撤去や設置がおすすめ。
壁のリフォームを検討してください。生活の満足度が変化します。