先進的窓リノベ事業【2023年補助金制度】の申請と注意点
「既存住宅における窓の高断熱化制度」がはじまります。
かなり難しい表現ですが、次のように理解してください。
住宅には、天井や外壁や床や窓という外気と接している部分があります。そして、こうした外気と接している部分からは、どうしても空気が出入りするため(換気という視点では良いことです)、せっかく室内で保たれた
- 暖房の暖かい空気
- 冷房で涼しくなった空気
これらが外へ持ち去られてしまいます。この問題を国が補助金制度で解決してみませんか?というのがざっくりとした概要です。
それではもう少し詳しく「先進的窓リノベ事業」についてお話していきます。
Contents
1: 先進的窓リノベ事業とは
冬の寒い季節になると、ベランダに接している窓に室内の暖かい熱を保持するため、梱包材などを貼っておられるご家庭もあると思います。
どうして、こうした方法が一般的になっているのかというと、室内の熱は窓を通じて外部へ漏れてしまうことが多いからです。
特に冬場は室内の暖かい空気が窓を通して外へ失われていきます。反対に夏場はというと、外気の暑い空気が窓を通じて室内へ入ってくるため、冷房で涼しくしていても部屋の中が暑くなってきます。
このような問題を考えてみると「窓」というのは住宅に必要ですが、省エネという視点では問題になりやすい箇所だと言えるでしょう。
そこで今回、
- 経済産業省事業
- 環境省事業
この2つによる補助金制度として、窓を先進的な機能を持ったものにリノベすることで、快適な住まいに変えていきましょう、という事業がスタートしました。
昨今の光熱費高騰を考えると、これは毎月必要になってくる光熱費を抑えることができる制度だと言えます。
また、私たちはまだまだ実感として薄いですが、世界的な目標として存在する「CO2削減」にも少なからず貢献できるので、今回の事業は消費者にとってうれしい制度だと思います。
2: 先進的窓リノベ事業の申請対象条件
では、こうした補助金には必ずある「申請対象条件」について見ていきます。
今回の「先進的窓リノベ事業」に関して、次の対象条件はありません。
- 年齢
- 収入
まず、第一段階の申請対象条件は、誰もがクリアできるということです。続いて第二段階の申請対象条件はというと、3つの条件を満たす必要があります。
[1]建築から1年以上経過、または過去に人が居住した家
「新築購入したところ」という方でなければ、ほとんどがクリアできます。おそらく窓リノベを考えていたという方ですと、誰もがクリアできる条件です。
[2]窓リノベ事業者と工事請負契約を締結する方
施主様としては、工事の契約を交わす業者が「窓リノベ事業者」であるかどうかを確認するだけでクリアできます。窓リノベ事業者ではない業者で契約を交わしても申請できません。
藤沢や辻堂近郊の方ですと、アップクラフトは「窓リノベ事業者」として登録を済ませていますので、この条件をクリアできます。
[3]窓リノベ工事をする家の所有者
これも、一般的なご家庭であれば問題なくクリアできると思います。
いかがでしょう。今回の「先進的窓リノベ事業」ですが、ごく一般的な戸建て住宅や分譲マンションにお住まいの方なら、ほとんど問題なく申請対象条件をクリアできます。
ということなので、光熱費が気になる方や、窓の修繕や窓のリノベーション(リフォーム)を検討されていた方なら、ぜひ今回の補助金制度を活用してもらいたいです。
3: 先進的窓リノベ事業の対象期間
対象期間については、少し曖昧なところがあります。なぜなら、事業に対する国の予算がなくなると終了するからです。
対象期間:2022年11月8日~遅くとも2023年12月31日までに工事請負契約を締結したもの
着工日:工事を行う事業者の「事業者登録申請日以降」→アップクラフトは申請済みです
工事の実施:工事事業者登録後に工事着工→2023年12月31日までに工事が完成するもの
4: 先進的窓リノベ事業の申請に必要なこと
次の4つの書類が必要になります。
(1)窓の性能証明書
ご安心ください。ご購入いただいた製品に添付されています。
工事業者がまとめてお渡ししますので、申請が完了するまで捨てずに保管してください。
(2)内窓の工事(前)写真
工事前の窓の写真が必要です(窓ごとに必要)。
写真撮影は施主様ご自身でお願いします。
(3)内窓の工事(後)写真
工事後の窓の写真が必要です(窓ごとに必要)。
写真撮影は施主様ご自身でお願いします。
窓全体がわかるように撮影してください。また、この写真は工事のビフォーアフターが分かれば良いので、日中でも夜でも構いません。
(4)ご本人様の確認書類
個人の方ですと
- 住民票の写し
- 免許証のコピー
どちらか一方をご用意ください。
法人の方ですと、商業法人登記のコピーをご用意ください。
(5)工事業者が用意する書類
つづきまして、工事業者が用意する書類についてもお話しておきます。
- 共同事業実施規約
- 工事請負契約書のコピー
どちらも工事完了後、工事業者から郵送または手渡しで届きます。指定の箇所へ署名及び押印していただき、工事業者へ返信ください。
5: 先進的窓リノベ事業の注意点
注意点としては対象工事の内容です。
以下の「窓リフォーム」が対象になります。
(1)ガラスの交換
今のガラスを取り外し、既存のサッシをそのまま使って、複層ガラスなどに交換する。
(2)内窓の設置
既存の窓の内側に、新しい窓を設置する。
すでに内窓がある場合は、既存の内窓を取り除き、新しい内窓を設置する。
(3)外窓の交換
既存の外の窓を交換するとき、古いサッシの内側に小さな窓を取り付けます(カバー工法)。
既存の外の窓を交換するとき、古いサッシを枠ごと撤去し、新しいサッシに交換(はつり工法)。
これらが対象の工事です。反対に次の工事は対象外になりますのでご注意ください。
- ドアや欄間の一部のガラスを交換
- 住居以外のガラスや窓を交換
- 製品発注者と工事業者が違う場合(例:施主様が発注、業者が工事)
- リース製品の設置
- 中古品を使った工事
こういうのは対象外になります。
一番気をつけていただきたいのが「施主様が窓を発注、業者が工事」です。ネットで窓が安く販売されていたので施主様がネットショップで購入。届いた窓を業者取付工事。これ、ありそうですのでご注意ください。
6: 先進的窓リノベ事業の補助金は?
窓の性能やサイズによって変わります。
□上限額
200万円が上限額になっています。
□申請できない工事額
1申請あたりの支給額が5万円に満たない場合は申請できません。
ここもご注意ください。グレードの低い窓ですと性能も低いので、窓のサイズによっては5万円に満たないケースがあります。
7: まとめ
先進的窓リノベ事業は、登録工事事業が条件を満たす工事を行い、正しく申請しないと受け取ることができません。
もし、窓に関するリフォームやリノベーションを検討されていたのなら、費用負担を減らせる方法ですので必ず利用してください。
アップクラフトでも、先進的窓リノベ事業のご相談を承っております。お気軽にお問い合わせください。