フローリングの剥がれや傷の原因と修繕方法について
最近のお家では、畳よりもフローリングになっているところが増えています。フローリングは畳よりも使い勝手が良いので選ばれることが増えたのでしょう。
フローリングはお掃除もしやすいので、畳よりも傷みにくいですが、やはり使っていると剥がれや傷がついてしまうこともあります。
そして、フローリングが剥がれていたり、目立った傷がついたままになっていたりすると、、、ちょっとイヤなものですね。特に来客があったとき、気になるかと思います。
今回は、フローリングの剥がれや傷の原因、そして修繕方法についてお話していきます。
Contents
1: フローリングが傷んでくる原因
フローリングが傷んでくる原因についてお話します。
フローリングは畳よりも丈夫ですが、やはり「絶対に傷まない」わけではありません。
(1)フローリングにも寿命があります
フローリングの剥がれや傷みの原因として、みなさん意識されていないのが「寿命」です。
フローリングってかなり長持ちしますから(長持ちする印象もあると思います)寿命がやってくることを意識しづらいのだと思います。
しかし、フローリングも住宅の外壁や屋根、キッチンなどと同じように、毎日使っている寿命は必ずやってきます。
そこでフローリングの寿命を知っていただきたいのですが、概ね10年~20年と言われています。この年数の開きは、フローリングの使われ方に影響されるためです。
日々のお手入れもされながら使っているのに、フローリングの端の方が剥がれてきた。擦り切れた傷が目立ってきた。こういう場合、寿命が近づいているのだと考えてください。
(2)一番の原因は「摩擦」
寿命以外にフローリングが剥がれてきたり、傷が目立ってきたりする原因のトップは「摩擦」です。
フローリングの上には
- テーブル
- イス
- キャスター付きのワゴン
こういった家具がありますよね?そして、こうした家具は毎日何度も動かしますので、自然とフローリングの上で強い摩擦が発生し、表面に傷が残ったり、強く何度もこすれていたりする場所ですと剥がれの原因になってしまいます。
そして、最初は小さく剥がれていたところに、何度も家具を動かすことで引っかかることが増えて、より剥がれが激しくなってしまうのです。
剥がれや傷はフローリングの劣化を早める原因にもなりますので、放っておくと先ほどお話しました「寿命」を短くする原因にもなり、どんどんとフローリングが劣化してしまいます。
(3)水分も原因に
ほとんどのフローリングの表面は水分を弾くようになっています。そのため液体をこぼしてもサッと拭くだけで掃除完了となるのですが、剥がれや傷がついていると、そのスキマから水分が染みこんでしまい、
- 剥がれが進む
- 腐食が発生する
- 変色する
など、フローリングの劣化を進めてしまいます。
見た目にも良くないですし、ペットの尿などがフローリングの内部へ染みこんでしまうと、ニオイが取れないままということもあります。
さらに、フローリングの内部へ水分が染みこむと表面と通して蒸発するのは難しいため、染みこんだ水分が床下へ。
すると、床下の湿度が高くなり、より「剥がれ」の原因になります。
2: フローリングの剥がれや傷を修繕する方法
フローリングの剥がれや傷を修繕する方法はお話します。
(1)簡単な修繕ならDIY
剥がれている部分が狭い場合や、表面に小さな傷がついていて、傷が深くない場合ならDIYで修繕できます。
最近はホームセンターで必要な道具や部材が揃いますので、少し手先が器用な人で、修繕するお時間を持てる方ならおすすめです。
DIYでの修繕ですが、こんな場合はおすすめしません。
- 剥がれている範囲が広い
- 表面の傷が深い
特に表面の傷が深い場合は注意してください。内部に水分が入ってしまっている可能性もあります。
(2)業者へ依頼
DIYでは難しい場合、業者へ依頼されるのが安心です。
次のような業者へ依頼できますので、メリットとデメリットを知った上で選んでください。
[1]工務店
地元の工務店さんへ依頼することができます。
メリットは地元なので比較的早く対応してもらえます。また、地元なので評判もわかりやすいです。
デメリットはネットでは調べにくいことですね。ホームページを持っているところは、まだまだ少ないです。
また、知り合い経由でないと話を聞いてもらえない場合もあります。
[2]リフォーム専門業
アップクラフトのようなリフォーム専門業へ依頼いただくことも可能です。
お家のリフォームを専門にしていますので、フローリングの修繕の経験も豊富です。
ホームページなども用意しているところが増えているので、スマートフォンだけで探すこともできます。
リフォーム専門業のデメリットは、沢山の業者がネットに出てくることです。そのため選びにくいと感じられる方もいらっしゃいます。
また、費用がまちまちなので、相見積もりを取って検討しなくてはいけません。
[3]ハウスメーカー
大手ハウスメーカーに依頼しても修繕してもらえます。
しかし、ハウスメーカーのほとんどは自社で修繕するのではなく、地元の工務店やリフォーム専門業へ外注することが多いです。
ということは、ハウスメーカーの料金には「中間マージン」が含まれていますので、どうしても費用が高くなりがちです。
費用が高いのが「保証」「保険」と感じられる方はハウスメーカーへの依頼はメリットですが、そうではない方はデメリットとして感じられるでしょう。
[4]家電量販店やホームセンター
家電量販店やホームセンターでも「リフォーム」を受けています。そのためフローリングの修繕を依頼することができます。
ただし、このケースもハウスメーカーと同じで、自社施工ではなく外注に出しているところが多いです。
ということは、ハウスメーカーへ依頼したのと同じように「中間マージン」が含まれていますので、どうしても費用が高くなります。
仮に費用が安い場合ですと、お支払いの費用相場よりも下のランクの部材や作業になっている可能性があります。そうしないと下請けした会社に利益が出ないからです。
[5]設計事務所
フローリングの修繕をするなら「おしゃれ」にしたい。デザイン性を優先したい。こういう希望をお持ちの場合、設計事務所へ依頼されるのがおすすめです。
設計事務所ならデザインの提案から施工まで段取りしてくれます。
3: 業者へ依頼した場合の修繕費用相場
フローリングの修繕費用相場ですが、傷の状態や広さによって変化します。
一般的な8畳くらいのお部屋ですと、補修に2万円~4万円くらい。フローリングを張り替えるなら、6万円~10万円前後。これくらいが相場です。
張り替える場合なら、どんな種類のフローリングを選ぶかで費用が変わってきます。
修繕費用相場について、もう一つお伝えしておきますと、業者によって費用の算出方法が様々だということです。
特に修繕に関してですが
- 作業時間当たりで料金を出す
- 面積当たりで料金を出す
- 補修する傷の数で料金を出す
こうした方法があります。どの方法なのか確認しておくことも大切です。
4: 業者を選ぶときのポイント
業者選びのポイントを見ておきます。
(1)料金形態を確認しましょう
先ほど申し上げた内容です。大切なのでもう一度お伝えします。
- 作業時間当たりで料金を出す
- 面積当たりで料金を出す
- 補修する傷の数で料金を出す
どの方法なのか、必ず確認してください。単価が安くても計算方法が違っていると、想定よりも高くなってしまいます。
(2)修繕目的を決めてください
今と同じ状態に近づけたいのか、お部屋の雰囲気をガラッと変えたいのか。
大きくはこの2つから目的を決めましょう。
同じ状態に近づけたいのなら、できるだけ修繕することになります。雰囲気を変えたいのなら、修繕よりも張り替えで進めます。
費用や工期に違いが出てきますので、最初に目的を決めておいてください。
(3)2~3社くらいから見積もり
あなたとの相性もありますので、2~3社から見積もりを取りましょう。
見積もりを取るときですが、同じ話を各業者へ伝えてください。
見積もりするときの条件や状態が違っていると比較できません。
(4)フローリングの修繕事例
業者選びで大切なのは、フローリングの修繕事例を見せてもらうことです。
というのも、最近はフランチャイズ展開している修繕業者も増えているため、フローリングの修繕経験が少ないのに「とても上手にできる」というところがあるからです。
(5)保証内容もチェック
保証内容もチェックしておきましょう。そして、アフターフォローもチェックしておきましょう。
飛び込み営業してくるところへ依頼されることは少ないと思いますが、工事途中なのに来なくなったとか、工事の後直ぐに剥がれてきたという事例もお聞きします。
こうしたとき、どこに責任があるのか。どうしてもらえるのかは重要です。
(6)最後は人柄
家の中へ入って工事をしてもらいますから、最後は「人柄」が重要です。
あなたが安心して任せられそうと感じる人や相談しやすい人を選びましょう。
5: フローリングの傷み予防方法
フローリングの傷みを予防するには次の方法がおすすめです。
(1)から拭き
まずは「から拭き」です。濡れた雑巾で拭いた後も、忘れずにから拭きしましょう。これだけでかなり長持ちします。
(2)定期的な掃除
ご自身で掃除されても良いですし、お家のクリーニング専門業者へ依頼し、スチームなどでお掃除されるのもおすすめです。
(3)必要ならワックス
フローリングによっては定期的にワックスが必要な場合もあります。お家を購入されたときに説明されていると思いますので思い出してください。
わからない場合はリフォーム業者へ相談いただくと判断できます。
6: まとめ
フローリングの剥がれや傷は、放って置いても自然に直りません。放っておくとひどくなるばかり。
そして、見た目にも良くないですし、来客があるとドキドキします。
もし、あなたのお家のフローリングが傷んできているなら、まずは修繕を目的としてご相談ください。