床の修繕はお早めに!傷や凹みや沈みの原因と補修方法をご紹介
丁寧に使っていても、どうしても傷や凹み、20年以上経過すると沈みが出てくる「床」。
普段の生活を送る分には大きな問題になっていないことが多いはず。でも、毎回その部分を歩くと気になることには変わりない。
気にしなければ何とかやり過ごせるけれど、やっぱり小さなストレスを感じているという方は床の修繕をお早めに行ってください。
Contents
1: 床の修繕は早いほうが良い
床には、無垢材が使われたものやフローリングを敷いたものなど、お家によって様々なタイプがあります。
どのタイプの床でも同じですが、いくら丁寧に使っていても、傷や凹み、経年劣化によって沈みなどが起こります。
特に傷や凹みに関しては、ゼロにすることは「ほぼ無理」と言っても良いです。
だからといって、放っておいても勝手に修復されることはありません。どちらかというと、気になる部分が広がっていくのが一般的な状態です。
そして、気になる部分が広がっていったとき、やっと修繕しようとすると、、、安価に修繕することが難しくなっている。そんなこともあります。
床は毎日、人が歩く部分です。楽に安心して歩ける状態になっていないと、ストレスがかかります。この場合のストレスは、人間にも住宅にも同じようにかかっていると考えてください。
出費を抑えるため。これ以上のストレスをかけて不安定な状態にしないため。どちらのためにも、床の不具合は早急に対処することが重要になってきます。
2: 床の修繕方法
床のトラブルに関する原因と修繕方法についてお話していきます。
(1)床が沈む場合
床のトラブルで最もイライラするのが「沈む」ことです。
一部分だけ足を乗せると「ペコペコ」する。「フワフワ」する。こういう状態です。
このトラブルの原因で最も多いのが「湿気による床板の変形」です。湿気によって床の下地が劣化することで、床板がベコベコしてしまいます。
また「水漏れ」が原因になっていることもあります。例えば、洗面所や浴室の近くの床が沈んでいると「水漏れ」を疑う必要が出て来ます。
少し沈み始めているくらいなら、急に床が抜けてしまうということはありませんが、そのまま放っておくと、ある日突然に床が抜けないとも言えません。
床が沈む場合の修繕方法ですが、床材だけの問題なら張り直すことで解決できます。しかし、床の下の部分に原因がある場合ですと、床下の角材の交換など少し大がかりな工事になります。
床材の張り替えくらいなら、広い範囲でなければDIYでも可能ですので、安価に対処することができます。
しかし、床材の張り替えも廊下ひとつ分など広い範囲である場合や、床下部分の構造に原因がある場合は、専門のリフォーム業者でないと工事が難しくなります。
特に難しいのが、床下の工事です。
(2)傷が多い場合
傷はイスの移動などでも起こります。また、大型家具を移動させたときに傷がつくこともあります。
こうした傷(多くの場合、擦り傷です)は、ホームセンターへ行くと補修グッズが販売されています。
クレヨンのようなものもありますので、色目のあったものを選んで塗ることで目立たなくすることができます。
この修繕方法ですが、傷を「目立たなくしている」だけなので、根本的に傷を直しているわけではありません。そのため傷が広がり凹みや削れになっていくと、ご自身で補修するのは難しくなります。
(3)凹みや削れがある場合
床の凹みや削れがある場合ですが、擦り傷よりも緊急性が高いため、できるだけ早く修繕してもらいたいです。
というのも、凹みや削れがおこると、そこから「ささくれ」が発生し、ひび割れの原因になってしまうからです。
補修方法としては、ホームセンターで補修材が販売されていますので、DIYで修繕することも可能です。しかし、このケースの修繕は補修材だけではなく、電熱コテも必要になることが多いため、一度使うためだけに高価な工具を用意しないといけない可能性があります。
DIYで直せないわけではありませんが、補修材の費用+工具の費用+手間(時間)を考えてください。業者へ依頼した方が、早くてキレイで手間なく修繕できることが多々あります。
(4)表面の剥がれがある場合
これはかなり重症なケースです。早急に対応してもらいたい状態です。
フローリングの表面の剥がれは
- 通る人にケガをさせる危険性が高い
- 剥がれた部分を歩くことで損傷範囲が広がる
- 表面が無くなることで床板内部の損傷が進む
放っておくと表面の修繕だけではなく、床板の交換しか選択肢がなくなります。
このケースもDIYで補修できないことはありません。ただ、
- パテ
- 補修ペン
- サンドペーパー
- カッター
- マスキングテープ
最低でもこれくらいの材料と工具が必要になります。全てお家に揃っている人なら、DIYで修繕されるのも良いと思いますが、わざわざホームセンターで揃えて修繕するのなら、リフォーム業者へ依頼された方が楽にキレイに仕上がります。
3: 修繕が難しい場合はリフォームで
床の傷が深刻な場合、次の2つの方法を選ぶことになります。
(1)重ね張り
傷んだフローリングの上に、新しいフローリングを敷く方法があります。
見た目も新しくなりますので、リフォームとしてはおすすめです。
重ね張りを選ばれるときですが、注意してもらいたいのが「段差が変わる」ことです。
今までの床の上に、3mm~15mm厚の新しいフローリングを敷きますから、厚みの分だけ段差が変わります。
ドアなどの扉が開け閉めされる部分は、この「段差の変化」によって、開かなくなることもあります。必ずドアなどが開け閉めできることを確かめておきましょう。
(2)張り替え
今のフローリングを剥がして、新しいものに張り替える方法があります。床板部分が見えるようになりますので、万が一ですが床板部分にトラブルがあった場合は、一緒に修繕することもできます。
(3)床暖房が設置されている場合
もし、床暖房が設置されている床を修繕される場合ですが、床暖房によって制限がありますので、必ずプロに相談してください。
重ね張りは熱によって剥がれることもあります。また、床暖房の温度センサーが、既存のフローリングに設定されている場合もありますので、重ね張りすると温度調整が適切にできなくなることも十分に考えられます。
床暖房は床下を使った複雑な配線や配管によって機能しています。必ず床暖房についてわかっているプロに依頼してください。
(4)リフォームするなら一緒にしてほしいこと
床に関する修繕を行うときですが、業者さんへ依頼されるなら、一緒に「床下の検査」を依頼しておきましょう。
床下は、何かの工事がないと見ることがありません。こういう機会に見ておいても損はありません。
万が一、床下で腐食やシロアリが見つかった場合は、早急に対処することが必要になります。
床下は住宅を支えている根幹です。定期的なチェックが難しい場合は、リフォームのタイミングでやっておきましょう。
4: まとめ
床の傷や凹み、沈みなどは、放っておくと損傷部分が広がっていきます。すると、修繕費用が高くなり、工期も長くなります。
傷や小さな凹みなら、DIYで補修。それよりも大きな傷や沈みがある場合は、リフォーム業者へ依頼してください。プロですから、美しく仕上げてくれます。