床材の種類と特徴を知ってお部屋に合った床リフォームを!
お家の床材は空間の雰囲気をガラッと変えてくれます。また、過ごしやすさも変わってきます。
そのためお部屋の床をリフォームしようと考えておられる方は、どの床材を使おうかと悩まれることでしょう。
そこで今回は、住宅リフォームを専門に行っているアップクラフトが、お部屋に合った床リフォームをするとき、知っておいてほしい「床材の種類と特徴」についてお話していきます。
Contents
1: 床材の種類と特徴
床材は、暮らしの中で常に人やペットと接している部分です。また、住まいの空間の雰囲気を決める要素でもあります。
例えば「床がやわらない」と身体は安心でラクさを感じます。季節を問わず「床を素足で歩ける」なら、身体は年中「快適さ」を感じます。
このように床の材質によって身体が感じることもかわり、身体が感じたことが人やペットの気分に影響することも十分に考えられます。
(1)クッションフロア
最近の住宅の床材として良く使われるのが「クッションフロア」と呼ばれる床材です。
クッションフロアは、厚さ1.8mm~3.5mm前後でクッション性を持たせた塩化ビニール製の床材です。
塩化ビニール製なので水を弾きますので耐水性が高く、柔らかいため狭い場所にも施工しやすいという特性があります。
価格もリーズナブルですし、色や柄のバリエーションも豊富。
水を使う場所である
- トイレ
- 洗面所
- キッチン
このような場所に選ぶ方が多いです。
(2)フローリング
フローリングは木を使った床材です。
大きくわけると2つのフローリングがあります。
[1]無垢フローリング
天然木を一枚板に加工した床材です。
- 木目の美しさ
- 断熱性能
- 足触りの良さ
こうした点が人気です。
また、木の種類によって「硬さ」「色合い」に違いがありますので、床材にこだわりたい人に大変人気です。
[2]複合フローリング
何枚かの木材を貼り合わせて作られている床材です。無垢材と比較すると安価です。
さらに何枚かの木材を貼り合わせて加工されているため、
- 変形が少ない
- 扱いやすい
- 表面加工がしやすい
という特性があるため、耐水性・耐久性・耐熱性が高くなっていながら、色や柄のバリエーションが豊富だという良い面があります。
特に強いこだわりがなければ「複合フローリング」。こだわりたい方は「無垢フローリング」ではないでしょうか。
(3)フロアタイル
タイル状になっている塩化ビニール製の床材です。
クッションフロアと同じ素材ですが、こちらはクッション性がありません。そのため、しっかりとした床の感覚が得られます。
イスやテーブルを何度も動かすような(お店のフロア)場所に適しています。
(4)カーペット
織物になっている床材です。
木材とは違い織り方でクッション性や色や柄が変わります。そのため、バリエーションがフローリングよりも豊富。クッションフロアと同じくらいバリエーションがあるため、ほとんどのお家に合ったものが選べます。
カーペットの良いところは、そのまま「ゴロン」と寝転べること。こういうことができるのは、カーペット以外ですと畳だけですね。
(5)畳
日本人にとってなじみ深いのが畳です。
ほどよい柔らかさ。さらりとした肌触り。夏でも冬でも過ごしやすい床材です。
(6)コルク
クッション性がほしいけれど、クッションフロアでは味気ない。こういう方におすすめなのがコルクです。
床材として、どこでも見かけるものではありませんが、見た目にオシャレなのでゲストが入るお部屋などにおすすめです。
(7)天然石
高級感を演出する床材「天然石」。
御影石や大理石を使われることが多いです。
玄関ホールなど、素足で歩くことがない場所におすすめです。
2: フローリングと無垢材の選択
水を使う場所ではない空間ですと、フローリングを検討される方が多いのではないでしょうか。
そこで先ほどお話ししましたが、フローリングには2つの種類があるため、どちらを選べば良いのか悩まれる方もいらっしゃるはず。
それぞれの特徴をお話します。
(1)複合(合板)フローリング
複合フローリング(メーカーや業者によっては合板フローリングと言うこともあります)は次のような特徴があります。
- コストを抑えることができる
- 気温や湿度によって床材が伸縮しにくい
- 衝撃にも無垢材よりは強い
- デザインや色や柄が豊富
- アレルギー対応なども充実
例えば、モノを床に落としたとき。キズがつきにくいのはありがたいことです。また、ちょっとくらいの水ですと防水面が弾いてくれるので、飲み物を床にこぼしてもサッと拭き掃除すれば問題ありません。
合板で出来ているため掃除やメンテナンスもしやすいですし、デザインが豊富なのでお部屋の雰囲気に合わせた床材を選びやすいのは大変うれしいポイントです。
また、最近の複合フローリングは
- 遮音タイプ
- ワックス不要
- アレルギー対応素材
こういった付加性能も充実しています。ライフスタイルに合わせて選びやすいですね。
複合フローリングのデメリットは、床材の表面部分に深いキズがついてしまい、表面よりも下の層の合板が見えてしまう状態になったとき、表面部分と雰囲気が違いすぎるため、お部屋の統一感がなくなることでしょう。
しかし、こういう場合は業者に依頼し修繕すれば問題なくなりますし、腕に自信のある方ならDIYで対応することもできます。
あと、デメリットというほどではありませんが(これは好みの問題ですが)、複合フローリングは工業製品なので、表面の色や柄が「ある程度一定」に仕上がっています。
この「ある程度一定」を「単調な雰囲気」と考えるか、「統一感」と考え「モダン」なイメージと解釈するのか。好みのよって違ってきます。
そのため複合フローリングは「とても良くておしゃれ」という人もいれば「単調でイマイチ」という人もいます。
複合フローリングを選ぶのが向いている方は
- メンテナンスが必要ない方がいい
- 色や柄が豊富な方がいい
- 経年劣化が少ない方がいい
- モダンな仕上がりがうれしい
こういった人に向いていると言えます。
(2)無垢材フローリング
無垢材フローリングの良いところは、次の点でしょう。
- 木の風合いを楽しめる
- 素足での感触がとてもいい
- 経年劣化している変化もいい
- 木の香りを楽しむことができる
暮らしの中に「自然」「味」を求めている方に向いています。
無垢材フローリングで注意していきたいのは「自然素材」であることです。そのため、
- 天候や湿気によって反りや隙間ができることがある
- 同じ色や柄のものはない
- 表面塗装していないとヨゴレが付きやすい
- ワックスがけが必要な場合もある(表面処理によります)
あと、飲み物や食べ物を落とすと「汚れ」「シミ」が付きやすいので注意しましょう。こういうのも「味」と考えられると良いです。
無垢材フローリングは他のフローリング素材にはない「天然の感触を楽しめる」というメリットがあります。自然と一緒に暮らすことが大好きな人に選んでいただきたい床材です。
3: 大切なのは場所別に考えてみること
床材を選ぶときですが、「全部の部屋の床材を統一しないといけない」というルールはありません。
適材適所で床材を選んでもらうのがベストです。
(1)玄関
泥汚れなどもありますので、タイルや石など、硬くて掃除がしやすい素材がおすすめです。
できれば水を流して掃除できる素材がいいですね。
(2)トイレなど水を使うところ
水に強くて掃除しやすい「クッションフロア」をおすすめします。
フローリングを使うこともできますが、水濡れや汚れの対策、お掃除に手間がかかりますので、どうしてもフローリングを選ばれる場合は「水の近くでもラクに使える表面処理」がされている床材を選びましょう。
(3)キッチン
フローリングとクッションフロアです。
できればキッチン部分は水や汚れに強いクッションフロア。ダイニング部分はおしゃれにフローリングというのがおすすめです。
(4)リビング
家具や大型家電を置くこともありますので、凹みにくいフローリングがおすすめです。
(5)寝室
畳、カーペット、フローリング。こうした床材がおすすめです。
布団で寝る方は畳ですね。
ほこりなどアレルギーの原因が気になる方はフローリング。
ベッドで寝る方でしたらカーペット。
こういう風に考えてください。
(6)子ども部屋
汚れや凹みができやすい場所です。そこで複合フローリングがおすすめです。表面がある程度硬く、お掃除しやすいのが理由です。
4: まとめ
お部屋の床材には種類があります。そして、それぞれの床材には得意なこと、不得意なことがあります。
そこで得意な部分を発揮できる「お部屋」に合わせて選ぶようにしてください。そうすることでお掃除もラクになりますし、メンテナンスが「面倒」なことではなく「楽しみ」に変わります。