テレワークも安心!室内防音工事の方法と注意点とは
音に関して、こんなお困り事やお悩みはありませんか?
- 外から入ってくる音(騒音)が気になる
- 生活音が気になってイライラする(または、トラブルのタネになる)
- 楽器を練習したいけれど音漏れが気になって心配
- テレワークをしていると家族から話し声が気になると言われる
音に関する問題は、個人によって気になる度合いが異なりますし、発生している音の種類によって「気にならない人」もいれば「イライラする」という人もいます。
特にコロナの流行後はじまったテレワークは、本人さんもご家族もまだまだ慣れていない習慣ですから、家族間でトラブルの原因になってしまうことも。
そこで今回は、こうした「音の問題」を解決する方法についてお話していきます。
Contents
1: 室内防音工事は目的を明確にしてください
室内の防音工事と一言で申し上げましても、実は音に関する問題は「目的」に応じて対応方法を変えなくては効果が期待できません。
そこでまずは、どのような目的(問題を解決したいのか)を明確にすることからはじめてください。ここは重要なポイントですので、きちんと目的設定しておきましょう。
(1)外部からの防音
音の問題で比較的多いのが「外部からの音」に対する防音。
例えば、次のような音が気になる場合です。
- 表を走る車の音
- 近くを走る電車の音
- 近くに設置されている遮断機や信号機の音
あまりあってほしくありませんが、近隣住民の生活音や大きな声での会話も外部からの防音対象になります。
外部からの音への対策は、音が室内へ入ってくるのをできるだけ防ぐ工夫をしなくてはいけません。
(2)生活音の防音
こんな音が問題になっているケースです。
- 家の中でのドアや扉の開け閉め
- 家の中で歩くと床が振動する(二階に多いです)
- 隣の部屋の会話が気になる
外部からの音への対策ではなく、内部で発生した音への対策を目的にする必要があります。こういったケースで間違えやすいのが、外部からの音への対策を講じてしまうことです。これは全くと言っても良いくらい効果がありません。
目的に合わせた対策を行わないと、気になる音の対策は成功しないのです。
(3)内部からの音漏れ防音
音に関する心配事で多いのが、家の中から外部へ向けて「音漏れ」しないようにしたいことです。
例えば、ご家庭で楽器の練習をしたい人。大音量で映画鑑賞や音楽鑑賞をしたい人。最近ではデジタル技術の進化によって、自宅で音楽制作や録音をされる方もいらっしゃいます。
また、Youtubeへ投稿する動画制作も、場合によっては自宅の部屋でカメラを回して撮影しますので、室内から外部への音漏れが気になる方もいらっしゃるでしょう。
こうした問題(悩みと言ってもいいですが)は、外部からの音の遮断や室内の音の対策では十分な効果を期待できません。
予算や使用する場所の広さに合わせた防音対策が必要になります。
2: 床の防音工事の方法
生活音の問題を解決したい場合に効果があるのが「床の防音工事」です。
床にモノが落ちたときの衝撃音。スリッパで歩いたときに出るパタパタ音。お子さんが飛び跳ねたときに発生する「ドーン」という衝撃音。
こうした大きな音が発生しにくい工夫をすることで、かなり解消できます。
(1)張り替え
もっとも効果的なのは、床材を「防音機能」の高いものへ貼り替えることです。
厚めのフローリングやカーペットに貼り替えるだけでも効果があります。
また、厚めというだけではなく、床材の中に防音機能を持たせた床材もありますので検討いただきたいと思います。
(2)マット
床材を張り替えるときですが、予算などに余裕があれば「遮音マット」「吸音マット」を床と床材の間に敷くとより効果が高くなります。
床材と遮音マット(または吸音マット)の二重対策で気になる生活音を解消できます。
(3)カーペット
お手軽に対策するなら「防音カーペット」を床材の上に敷く方法があります。予算も安く済みますし、工事が必要ありません。
3: 壁の防音工事の方法
生活音や外部からの音が気になる場合は、壁の防音工事を検討しましょう。
(1)吸音材やシート
壁の内部へ「吸音シート」や「遮音シート」を入れることで防音性能が高くなります。
遮音効果のある石膏ボードなどもあります。
(2)換気口を変える
意外に音の問題になっていないから忘れられるのが「換気口」です。
当たり前と言えば当たり前なのですが、換気口は内と外をつないでいる設備ですから、音が入ってきても出ていっても不思議ではありません。
そこで、換気口を「防音換気口」へ交換するという方法があります。室内の防音性能が高まり、外部からの遮音にも効果を発揮します。
4: 窓の防音工事の方法
外部からの音の問題を解決するためには、壁以上に優先していただきたいのが「窓」です。
(1)内窓
既存の窓の内側に、もうひとつ窓を設置することで外部からの音の進入を軽減できます。
窓と窓の間にできる空気の層がクッションのようになり、外部からの音を吸収してくれます。
(2)窓ガラスの交換
窓ガラスにも防音性能があることをご存じでしょうか?
普通の窓ガラスではなく防音対策された窓ガラスへ交換する方法があります。この場合に注意してほしいのがサッシの部分。
サッシのスキマから音が入ってくることも多いため、できれば、サッシと窓ガラスの両方を交換されるのがベストです。
(3)カーテン
窓ガラスの交換や内窓の設置は難しい。こういう場合、遮音カーテンを使ってみてください。手軽にできる騒音・防音対策です。
遮音カーテンは特性上「高い音」を防ぐのは得意です。しかし、低い音や振動を伴うような音は効果が期待できません。
5: 音楽やテレワークへの対応方法
おもいきり楽器を練習したい。テレワーク中も気にせず話したい。
こういう場合、お部屋をまるごと防音部屋にする方法もありますが、それはかなりの費用が必要になりますし、工事の規模も大きくなります。
そこでおすすめなのが「組み立て式防音ボックス」の設置です。
お部屋を全面改装するよりも安価で簡単です。楽器メーカーによっては防音ボックスのレンタルもあります。
防音ボックスを設置する場合、注意してほしいのは「防音ボックスに空調を設置すること」です。防音ボックスは音漏れを防ぐ構造なので密閉度が非常に高い作りになっています。ということは、気温が高くなる季節ですと防音ボックスの中はかなり高温になり、苦しくて練習やテレワークどころではなくなります。
6: 防音工事リフォームは補助金利用できるケースもあります
防音工事リフォームは補助金利用できるケースがあります。
(1)地域の問題
騒音が激しい地域にお住まいの方は、条例によって工事費用の一部が助成されます。
- 幹線道路の近く
- 空港の近く
自治体へ確認しておきましょう。
(2)省エネリフォーム
防音工事だけでは対象外ですが、省エネや断熱リフォームと一緒に工事をすることで補助金制度が利用できるケースがあります。
どのような工事と一緒なら利用できるのか、リフォーム専門業者に確認してみてください。
(3)自治体の制度
自治体によっては防音工事への補助金制度を設けているところもあります。自治体窓口へ確認するか、地域に根付いたリフォーム専門業者へ確かめてもらいましょう。
7: 防音工事リフォームで注意しておきたいこと
防音工事リフォームを検討するとき、注意しておきたいことがあります。
(1)見積金額
防音工事の費用相場は状況と目的によって変化しますので「一般的な相場」がありません。
そのため複数の業者から見積もりをもらっていただきたいです。そして、見積もりの中で「安すぎる見積もり」は注意してください。
防音工事で費用が安いということは、防音性能が低い工事が行われる可能性が高いのです。
(2)ハウスメーカーの紹介
安心感はありますが、ハウスメーカーさんからの紹介ですと費用がどうしても高くなります。
(3)リフォーム専門業者
リフォーム専門業者へ依頼を考えておられる場合、業者が防音工事に関してわかっているのか確認しましょう。過去の工事事例を見せてもらえばわかります。
また、できるだけ地域の業者さんの方が、音に関する問題を共有しやすいです(わかってもらいやすい)。ここは大事です。音への関心は人によって違います。同じような感覚を持った人を選びましょう。
8: まとめ
音に関する問題や不安は、一度気になると頭を離れません。
長期間に渡って気になるようなら、防音工事リフォームを検討してください。費用はかかりますが、イライラした状態や不安な状態を引きずったまま暮らすより、心にもカラダにも良いはずです。
耳から入ってくる情報は遮断することは難しいもの。快適な暮らし、安心できる暮らしを手に入れるために防音工事リフォームを検討してください。